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2023-08-31 11:41

タクシー広告の仕組みと特徴、費用について

タクシー広告の効果

広告戦略の主軸をデジタルにおいていると、ある一定のところで限界を感じる時があります。SNSやホームページを利用して販促する手段にも限りがあるので、一定の方法をやり尽くすと別の顧客層を取り込む手段を考えるようになります。

デジタル以外の動画広告ではサイネージやTVCMなど、各種多様な動画を配信できる広告媒体があります。その中にタクシー広告があります。タクシー広告は、ターゲットを絞り込んで配信する際に非常に有用な広告媒体です。タクシー広告の効果はいくつかあります。

1.個室で高い確率で長い時間集中して乗客に視聴してもらうことができる。
2.ビジネスマンの利用者が多いため、ターゲットの絞り込みが簡単
3.意思決定をする社長~部長などの役職のある富裕層の乗車率が高い

タクシー広告は、社長や専務クラスの圧倒的に富裕層の利用率が高いことがデータでわかっています。

1ヶ月にどのくらいご利用になられますか?(東京都内全体)
東京タクシー・ハイヤー協会 データライブラリー 2022年度 タクシーに関するアンケート調査

また、家族連れや肉体労働者よりもいわゆるホワイトカラーのビジネスマンの利用が多いこともひとつの特徴です。ですから、BtoB向けの動画広告を配信する際に非常に有用に機能することがわかっています。企業向けの商材や商品を取り扱う会社にとっては、タクシー広告は非常に効果的な媒体なのです。

タクシー広告の仕組み

タクシー広告といえば、窓に貼られたステッカー広告やヘッドレスト挟まれたチラシのイメージがありますが、現在は後部座席に設置されたモニターから配信されるデジタルサイネージが主流になっています。

これらの動画はクラウドで管理され、全国のタクシーに配信することが可能です。また、タクシー広告の配信には一定のルールがあります。

乗車後すぐに配信される動画広告

ほぼすべての乗客が視聴する可能性がある広告で、短時間の乗車でも視聴することができます。単価は一番高く、配信時間も多くの場合が60秒程度と最長です。

配信タイミング:乗車後1本目
時間:60秒
単価:600万~1,500万/週

乗車後2本目以降に配信される動画広告

1本目の動画が配信されたあとに流れる動画広告で、単価は1本目の動画より安いです。配信できる時間も多くの場合が1本目より短く最大30秒であることが多いです。

配信タイミング:乗車後2本目~7本目
時間:30秒
単価:400万~1000万/週

長距離乗車した場合に配信される動画広告

7本目の動画が配信されたあとに配信される動画です。単価は安く配信される時間は30秒ほどです。乗車後しばらくしてから配信されるため、乗車時間が短いと視聴されませんが、とはいえ1本30秒ですから1本目が60秒だとしても、7本の動画で4分ほど、他のコンテンツが挟まれる前提でもよほど短い距離じゃない限り視聴される可能性は十分にあります。
配信タイミング:乗車後8本目以降
時間:30秒
単価:400万~500万/週

以上のように、タクシー広告の掲載方法には、価格によって配信時間や順番に違いがでます。もちろん出稿金額が多い方が条件は良くなりますが、安価でもそれなりの効果が得られると考えられます。特にBtoBの高単価なビジネス商材を売りにしている企業には非常に有用な媒体になります。

ただし予算は週に400万以上〜なので、継続性が高く単価の高い定額サービスをはじめとする商材を宣伝する際に効果が高いと考えられます。

タクシーサイネージの大手広告代理店2社

Tokyo Prime

全国30都道府県に6万6000台配車されているサイネージ広告会社です。日本交通などの大手タクシー会社と提携しています。サイネージ設置台数1位だけに広告費もトップクラスですが、それだけの広告効果が見込めます。

広告費相場 300万円〜1500万円

GROWTH

東京23区、主に首都圏を中心にタクシーサイネージを配信している代理店です。「国際自動車」や「大和自動車」など、首都圏で広く配車している大手タクシー会社と提携してサイネージを発信しています。TokyoPrimeより割安ですが、確実に首都圏のビジネスパーソンや富裕層に働きかけることができます。

広告費相場 300万円〜700万円

 

タクシーサイネージ制作のポイント

タクシーサイネージは、動画の配信時間が短く、かつターゲットがビジネス向けであることが他の広告制作との大きな違いです。

ポイント1 安心や利便性を売りにする

通常のBtoCのセールスの場合は安さや簡便であることを売り文句にすることが多いですが、BtoBのビジネスの場合は、安さばかりではなく、企業にとってどれほど有用な商材であるか認知してもらう必要があります。

その場合に重要なのは、利用した際の安心感や信頼、活用することによってどのような利益が企業に発生するか、その利便性と継続性が大事になります。
それらのコンテンツの魅力をいかにわかりやすく伝えるかが重要なのです。

ポイント2 記憶に残るインパクト

どんなビジネスにも言えることですが、広告制作の際はいかにして記憶に残るCMにするかが大事です。
タクシーに乗車する多くのビジネスマンが意思決定の役職にある社長や専務です。彼らの記憶に残る広告になっていれば、意思決定の際にいいイメージを持ってもらうことができます。

ポイント3 検索/直リンクに対応

タクシー広告の魅力は目の前にサイネージが掲示されたままある一定時間集中して視聴できることです。
そのため、その場で企業名や商品名で検索をかけたり、QRコードを読みとって調べる余裕ができるのです。

広告の中に「○○で検索!」とかQRコードを一定時間表示することで、その場で商品や企業の情報を認知し、実際のビジネスまで近づける可能性を高めることができます。

ポイント4 ランディングページ/Web対策

検索やQRコードで多くの視聴が得られたとしてもホームページが魅力的だったり、商材に直結していないとその先の遷移のプロセスが上手く行かなくなってしまいます。
つまり、検索やQRで飛んだ先のウェブページやランディングページがどれだけ有用であるかが重要になります。わかりやすく効果的なページ制作が、広告と同様に必要になるのです。

TOKYO PRIME事例

もっとも効果的なタクシー広告は、サイネージを使った動画広告ですが、タクシー広告には動画によるサイネージだけではなく、ステッカーなどの割安の広告もあります。

 

ステッカー

窓や運転席と後部座席の間にある防犯ボードに貼られるステッカー広告です。防犯ボードに貼られるステッカーはアイキャッチステッカーと呼ばれ、サイネージと同じように乗客の視認性が高く、認知度はかなり高くなります。1500円/月ほどの金額で掲載できるので、非常に安価に宣伝できます。

サイドウィンドウに貼られるステッカーは、乗客はもちろん両面に印刷することができるので、通行人にも視聴して認知してもらうことができます。料金は1000円/月ほどで、アイキャッチステッカーよりさらに安く掲載可能です。

リアウィンドウに貼られるステッカーは、乗客が見ることはできませんが、掲載面積が広く近くの通行人だけでなく、遠くの通行人やドライバーにも届くため、他のステッカー広告に比べて認知される効果が高い傾向にあります。そのため、料金はアイキャッチステッカーより高く5000円/月ほどになります。

アイキャッチステッカー
認知度:乗客のみ サイズ:普通 1500円/月

サイドウィンドウステッカー
認知度:乗客、近くの通行人 サイズ:小 1000円/月

リアウィンドウステッカー
認知度:近くの通行人、遠くの通行人、ドライバー サイズ:大 5000円/月

ヘッドレストポスター

運転席や助手席のヘッドレストに貼られるポスターです。ステッカーよりもサイズが大きく、より効果的に認知されます。ただし、掲載箇所がサイネージと同じであるため、掲載可能なタクシー会社が限定的になる場合があります。

認知度:乗客 サイズ:大 1800円/月

ボディステッカー

後方のドアを大きくラッピングする広告です。リアウィンドウステッカーよりも広告効果は大きく、多くの通行人に周知されます。企業や商品の認知度を上げるためにはかなり効果の高い広告であり、かつ価格も安価です。

認知度:近くの通行人、遠くの通行人、ドライバー サイズ:大 10000円/月

ラッピング

タクシーのドア全てを使ってラッピングした広告です。タクシー全体を広告で埋めるイメージなので、宣伝効果はかなり高いと考えられます。全方位からの視認してもらえる上、市街地の各所で認知してもらうことが可能になります。
認知度:全方位の通行人 サイズ:特大 35000円/月

乗客サンプリング

乗務員が乗客に直接手渡しするノベルティやサンプルの配布です。クーポン券や割引券だと渡しやすく、認知されやすい傾向にあります。また、周知のキャラクターが印刷されたノベルティなどであれば、商品価値の高いものと認知され、手にとりやすくなります。地域性の高い店舗の宣伝などに非常に効果的です。また、料金設定が期間ではなく、配布個数になるので確実に周知してもらう確率が上がります。

認知度:乗客 手段:手渡し 40円/個

予算をセーブしてタクシー広告を使いたい場合に、ステッカーやラッピング広告は効果的です。BtoBをビジネスの主軸としていて、特に富裕層を対象にする場合は広告ターゲットとして間違いありません。また、ラッピングやリアウィンドウステッカーなどの場合は、企業や商品の認知度を上げるためにも効果があります。会社の方針に応じてどのような広告を発信するかが重要になります。

今回はタクシー広告をテーマとした内容ですが、LOCUSではデジタルサイネージはもちろんのこと、YouTubeやテレビCM、展示会、商談、採用や研修まで、様々な活用シーンにおける動画活用のコンサルティングを行っておりますので、ビジネスで動画を活用することに興味がございましたらお気軽にお問合せください!

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