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2023-04-17 22:44

【後編】アニメーション動画のメリットや表現の種類、企画する上でのステップや制作における相場観などを解説

前編ではアニメーション動画のメリットや表現の種類について事例を交えて解説しましたが、今回の後編ではアニメーション動画を企画する上でのステップやアニメーション動画の制作における費用の相場観などを解説いたします。

まず、別の記事でも紹介をしたのでここでは簡易的に解説をしますが、アニメーション動画に限らずクリエイティブを企画制作するにあたっては、以下のポイントに注意して進めることが重要となります。

 

アニメーション動画を企画制作する際のポイント

①目的を明確にする

これはアニメーション動画に限らず、実写はもちろんですが、何か施策を行う上では予め目的を明確にすることが最も重要です。当たり前のことのように聞こえますが、意外と「こんな動画を制作したい」が先行してしまい、お問い合わせ頂いた際に目的が漠然としているケースがあります。

動画を活用する目的がマーケティングであれば、サービスの認知拡大しWebの来訪を増やしたいのか、Webでの資料請求数を増やしたいのか、カスタマーサポートの問い合わせ工数を減らしたいのか。採用であれば母集団形成の新たなやり方として動画を活用してエントリー者数を増やしたいのか、選考プロセスでの歩留まり率を向上させたいのか、内定承諾率を高めたいのか。研修動画であれば、何の工数を減らすために、もしくは平準化させるために従来の研修を動画に置き換えたいのか。

マーケティングなのか採用なのか、研修なのか、領域や解決したい課題によって動画に持たせる役割が変わってくるので、目的の明確化は最も重要なポイントとなります。

②ターゲットを明確にする

別の記事で詳細を記載していますがターゲットを出来る限り明確にすることが目的を明確にした後に考えるべき項目となります。
ターゲットと表現すると小難しく感じてしまうと思うので、目的を果たすために、どのような方に対して、どのような行動を起こして欲しいか。そのどのような方を出来る限り、明確にする作業を行ってください。

③何を伝えるのか

ターゲットの設定と連動して、その目的を果たすために、ターゲットに対して何を伝えるのか。このメッセージの選定を間違えてしまうと、目的とは逸脱してしまうので注意が必要です。動画は万能のようですが、あまり一つの動画に多くのメッセージを詰め込み過ぎてしまうと、訴求力が弱まってしまう、何を伝えたい動画なのか曖昧になってしまうので、メッセージは出来る限り絞り込むことも重要な作業となります。

④どこで活用するのか

これも目的に合わせてですが、広告なのか(広告一つとってもYouTubeなのかTikTokなのか、テレビCMなのかによって動画の企画構成などのクリエイティブは変わってきます)、展示会ブースなのか、商談なのか、セミナーなのか、音が流れないデジタルサイネージなのか等、活用シーンに合わせて最適な動画の見せ方やメディア毎のお作法がありますので、注意が必要です。

動画のサイズも16:9の横長なのか、正方形なのか、縦長なのかな、音はONなのかOFFなのかなど活用するシーンやメディアに合わせて可変しなければ効果が下がってしまいます。

⑤予算やスケジュールの策定

アニメーション動画一つとっても表現の幅が広いため、概算での予算幅やスケジュールを大まかにでも設定を社内でされた上で、動画制作のパートナーとお打ち合わせをした方が生産的な議論になりますので、社内で目途は立てるようにしておいてください。

⑥参考動画のピックアップ

これは必須ではないですが、動画は無形商材であり、アニメーション動画は表現の幅も多数あるため、代表的な動画プラットフォームはYouTubeやVimeoとなりますが、その他ベンチマークをしている会社が活用している動画など、手段は問いませんので、複数本参考となる動画をピックアップされておくと、複数の動画制作パートナーに依頼をする際にスムーズなコミュニケーションを取ることが出来るようになります。

ピックアップの観点としては、内容より表現方法やデザインのテイスト、演出方法など、それぞれの動画の部分的なシーンでも良いので、ピックアップされることをお勧めいたします。もちろん、他社がやっていない企画演出の提案をというご要望もあるかと思いますが、動画制作の依頼に慣れていない場合は、参考動画をピックアップされた上でディスカッションをした方が良かったケースが経験上では多いと捉えています。

⑦パートナー会社へのオリエンテーション

「目的を明確にする」から「参考動画のピックアップ」を出来る限り社内で明確にした上で、動画制作の提案を依頼するパートナー会社にオリエンテーションを行うようにしましょう。

もちろん①~⑥の工程をアウトソーシングする考えもあるとは思いますし、動画制作会社のスタンスによって対応の仕方は異なりますが、上流工程からのコンサルティングフィーは発生せずに、動画制作のみの提案依頼の場合においては、①~⑥の工程は社内で明確にすべき事項であり、目的を実現する上では必須だと捉えています。

続いて、「予算やスケジュールの策定」や「参考動画のピックアップ」に関連する、一般的なアニメーション動画の制作費用の相場観について解説をします。

 

アニメーション動画の価格を左右するポイント

まず、アニメーション動画の価格を左右するポイントについてです。
ここでは主にモーショングラフィックス動画などのイラストアニメーションを中心に解説しますが、イラストアニメーション動画といっても、その内容やクオリティにより制作費が大きく変動します。主に以下の要素の組み合わせによって、編集にかかる費用が決まります。

 

デザインの細かさ

イラストデザインが細かくなるほど、各カット、各パーツで描き込む作業時間が長くなるため、価格は高くなります。

動きの多さ・細かさ

アニメーションの動きが多く複雑になるほど、編集作業工数が増えるため、価格が上がっていきます。2次元だけでなく、3次元の動き(奥行き)が加わると、より複雑な作業が必要となるため、さらに価格が高くなります。

素材の数

動画内で使用される素材パーツ(人物や物、背景など)の量も価格に反映されます。素材の調達には「オリジナルの描き起こし」と「購入」の2つの方法があります。一般的には描き起こしの方が高くなりますが、ケースバイケースのため、案件内容やご予算に応じて最適な手法をご提案いたします。

実写の撮影とは異なり、イラストアニメーションでは尺の分だけ編集作業が必要になるため、基本的に尺に比例して価格が上がっていきます。

動画制作費用例

動画の尺(長さ)ありきではなく、デザインの粒度・動きの多さによってご料金が異なりますので、弊社制作実績をベースに制作費をいくつかの幅でまとめて最後にご紹介をいたします。

A:50~100万円

この価格帯で多い表現としては2Dアニメーションで支給や購入素材などを活用し、そのイラストや素材に動きをつけて目を引く演出や重要なポイントを強調するなどの演出が可能となります。

高千穂交易株式会社様
「PickShop」プロモーション動画

株式会社CAC Holdings様
「エンタープライズアジャイルサービス」プロモーション動画

 

消費者庁様
令和4年度「消費生活センター」プロモーション動画

B:100万円~

Aと比較すると素材数や背景にデザインが施され、オリジナルのイラスト作成を行うプランとなります。

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ様
社会デザイン_デジタルガバメント動画

株式会社ハウセット様
「Towaie」コンセプト動画

C:200万円~

Bと比較してイラストに細かい動きが施されて、アイソメトリックスの表現にて画に奥行きや立体感を持たせることができるプランとなります。

クオールホールディングス株式会社様
「在宅医療サービス」プロモーション動画

 

デロイトトーマツコンサルティング合同会社様
サービスプロモーション動画

D:300万円~

Cと同様に絵の点数も多いだけでなく細かい動きも加えつつ、尺も5分以上の動画については演出やデザインなどによって金額が大きく変動します。

金融庁様
「積み立てNISA」プロモーション動画

蝶理株式会社様
会社紹介動画

これらはあくまでも参考価格となりますが、一つの目安として参考にしていただければと思いますが、依頼をする動画制作会社やプロジェクトによって異なります。
また、動画制作の費用には、音楽や効果音の制作費、ナレーションの費用、翻訳の費用なども含まれますので、全体の予算を考慮し、予算に合わせて適切な動画制作のパートナーを選定することが大切になります。

LOCUSでは年間1,500本以上の様々な動画制作を手掛けておりますので、動画活用をお考えの際はお気軽にご相談ください!!

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