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ビジネスで動画を活用する目的と動画活用における基礎的なフレームワークをご紹介

まずはじめに前提として、動画には「〇〇向け配信なら、このクリエイティブだ!」 「問い合わせを増やすなら、これがベストだ!」 という何にでも該当する「成功法」は、残念ながらありません。しかし、「成功の確率を上げるロジック」というものは確実に存在します。

2010年の創業以来、累計20,000本以上の動画制作・映像制作を担当させていただいているその知見を活かして、今回は、動画活用のメリットやビジネスで活用する良い動画に対する考え方、そして動画活用における基礎的なフレームワークをご紹介します。

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目次[非表示]

  1. 1.動画活用の3つのメリット
  2. 2.ビジネスで動画を活用する目的
  3. 3.ビジネスで活用する良い動画とは
  4. 4.マーケティングファネルから考える動画の活用
  5. 5.5W2Hを用いて動画活用を考える
  6. 6.まとめ


動画活用の3つのメリット

まず、改めてビジネスシーンでの動画活用が増えていますが、そもそも動画を活用するメリットについておさらいも兼ねてご説明します。


①動画の情報伝達力

動画には「音」「動き」「時間軸」という要素が含まれ、文字や画像よりも、遥かに多くの情報を伝えることができるので、複雑な内容でも短時間でわかりやすく伝達が可能です。1分ほどの動画で、文字数にして180万文字相当、Webページ約3,600ページ分に及ぶ情報伝達力となります。


②圧倒的に記憶に残る

文字を読んだ際の記憶定着率が10%なのに対し、オーディオビジュアル(=動画・映像)を視聴者した場合では20%になるという研究結果があります。
(アメリカ国立訓練研究所が提唱する「ラーニングピラミッド」により)

「視覚と聴覚を通して情報を伝達する動画は文字よりも2倍記憶に残りやすい」というコミュニケーション手段になります。


③情報を均質化できる

人を介して情報を伝えると、訴求内容や訴求力がどうしても人に依存してしまいますが、動画であれば視聴者に同一の内容・イメージを届けることができます。例えば動画を活用する事で、営業シーンや研修・セミナーでは、営業マンや講師の資質を問わず、お客様や聴講者に対して確実に情報を提供することができます。

各セールスによってばらつきがあった情報を均質化することができる点も動画の特長となります。


ビジネスで動画を活用する目的

累計2,000社以上のクライアント様とお取引をさせていただいておりますが、大手からベンチャー、官公庁、自治体、教育機関、各種団体など幅広いクライアント様と日々接している中で、初めて動画制作をご検討されている方とお話する機会も多数ございます。

極端な例ですが、一つの動画で

・商品の認知を拡げていきたい
・Webでも展示会でも活用したい
・採用でも使いたい
・サービスの強みが伝わる動画にしたい
・YouTubeやSNS、テレビCMでも広告として使いたい
・社長や開発者の想いを伝えるインタビューも入れたい
・バズる動画にして欲しい   など

動画への期待の表れではありますが、一つの動画に多くのご要望を頂くことがあります。

動画は多くの情報量を伝えることが出来る有効的なコミュニケーションツールではありますが、万能ではありません。

なので、一つの目的に対して一つの動画(目的を出来る限り絞る)というのが大前提の鉄則となります。


ビジネスで動画制作をする目的(一例)

・商品やサービスを広く認知してもらいたい
・潜在的層にもリーチして問い合わせを増やしたい
・商品の特徴などをより理解してもらいたい
・ブランドや商品のファンになってもらいたい
・自社に入社したいと思ってもらいたい
・動画を用いて営業レベルを底上げしていきたい
・セミナーを配信していつでも見れるようにしたい
・マニュアルを動画化してより分かりやすくしたい
・口頭での説明を動画化して省人化をしていきたい  など

色々な目的がありますが、これらは大きく「売上増」もしくは「コスト減(一部売上増含む)」の2つに分類されます。


改めてビジネスで動画制作を検討する際には、「制作」をすることではなく「成果」を出すことが目的だという事を第一に考えるようにしてください。

このように言われると当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、動画制作を検討する際に他社が制作している動画をたくさん見始めると、意外と「テイスト」や「演出」に頭が行きがちになってしまいますので、動画を活用する目的は、売上を増加させるためなのか、コストを下げて利益を多くするためのかを、立ち返って考えることを意識してみてください。

何の成果を出すための動画制作なのか=目的を設定する事が重要 です。


動画制作の目的を設定しないことが招く未来

動画制作の「目的」が正しく意思統一されていないと、その動画の「良し悪し」が判断できない。

動画のテイストや表現手法、演出、色味など、関係者の好みだけの議論になってしまう

動画が形になったとしても成果に寄与せず現場と乖離している自己満足の動画になる可能性が高い

もし、社内で動画制作を検討する話が出た際に下記のような会話になりましたら、関係者で目的を明確化させることを第一ステップとすることが重要です。


動画制作の目的を明確にすることで、企画も活用場所も長さも指標も全て目的に立ち返り議論をすることができブレなくなります。  


ビジネスで活用する良い動画とは

皆さんが考える「ビジネスで活用する良い動画」とは、どのような動画を思い浮かべますか?

・動画の画質がキレイ
・今までに無い企画
・動画のデザインや演出にこだわりがある
・タレントなど著名人が出演
・セットにお金がかかっている
・バズった、著名な広告賞を受賞した   など

色々な理由が挙がると思いますが、この動画を見てどのような感想を得られますか?


①良い動画だと思う
②(ちょっと失礼かもしれませんが)今一つな動画・映像だと思う
③正直、良し悪しは分からない

様々な見解があると思いますが、私たちは①良い動画だと思うと考えます。

なぜならば、私たちが考えるビジネスで活用する良い動画とは、
動画の「クオリティ」ではなく「成果」だと捉えているからです。

ぴあの屋ドットコムさんの場合、動画掲載後の月間販売数(成果)は、 5台→10台→30台・・・・・と最大47台まで増加したとの記事がありました。(※雑誌「戦略経営者」より引用)


この動画は、WEBサイトを訪れた人向けに制作されていますが、ぴあのや屋ドットコムさんのサイトを訪れる人は中古ピアノの購入を検討している人となります。このケースではその人たちがどのような点を気に掛けているのか(業界ではインサイトと表現したりしますが)が重要な論点となります。

この方々のインサイトで想定されるのは「このピアノはどんな音色がするのだろう」という点、つまり静的なコンテンツ(文字や写真)では分からないことを知りたい、と想定されます。

視聴者=中古ピアノ購入を検討している人

ですので、動画制作の表現にこだわるよりもまずは、商品情報が正しく伝わることが重視されます。


マーケティングファネルから考える動画の活用

さて、ここまで動画制作を検討するにあたり、目的を明確にすることが第一歩であり最も重要なポイントと説明してきました。

ビジネスで動画を活用する目的は、大きく「売上を増やす」か「コストを下げる」の2つに分類されますが、次に考えるべき基礎的な視点としては、「マーケティングファネル」と「5W2H」となります。


もう少しかみ砕くと、動画を視聴してほしいターゲットに、

・どのような心境で
・(動画を視聴してもらうことで)どのような思考や行動の変化を促していきたいか

を考えていく事となります。

マーケティングファネルは、動画に限らずマーケティング戦略を考える上での基礎的なフレームワークになりますが、言い換えると対象商品・サービスとユーザーの関係性とも言えるでしょう。
例えばご自身の普段の購買行動を思い浮かべてみてください。

ある新商品の清涼飲料をYouTube広告で知った場合でも、必ずしもその日に広告で見た清涼飲料を購入するとは限りません。その後、何度かYouTube広告だけでなく、テレビCM、バナー広告などで接触機会が複数回あり気になっていたけど購入意欲は無く、ただふと立ち寄ったコンビニでその清涼飲料水のキャンペーが展開されていて、試しに買ってみようとなるかもしれません。しかし、コンビニに立ち寄る行動をしていなければ購入する機会がない可能性もあるなど、一般的な購買行動は、認知してから、いくつものステップを踏んで購入に至るため、最終ステップの購入までに母数は少なくなっていきます。

500人に認知されていたとしても関心を保つのは100人、比較検討に進むのはさらに少なくなって20人・・・そして色々なコミュニケーションを経て購入にいたるというプロセスとなります。

マーケティングファネルは、こうした商品とユーザーの関係性であり、その商品を購入するまでの心理プロセスを表したものとなります。

近年では、マーケティングファネルも最終ステップは購入ではなく、その後の重要性も問われており、シェアやエンゲージメントなども含まれてきていますが、今回は古くから使われているマーケティングファネルを基に説明をします。



マーケティングは動画だけではなく様々な施策が絡み合って成立するため、動画の活用だけに焦点を当てて、マーケティングファネルに当てはめるのは様々な意見があるとは思いますが、動画制作を考える上で、今回検討している動画はマーケティングファネルに基づくと、どこに位置付けられるのかを考えることが重要となります。

下記表については、かなり大枠で取りまとめた内容となりますが、マーケティングファネルにおけるフェーズ(目的)が商品・サービスの認知獲得が目的なのか、知ってはいるけど正しく理解をして欲しい、なのか、それとも検討の後押しなのか。それぞれの目的によってターゲットの心情も異なりますし、それに合わせて動画が果たすべき役割、適切な動画形式、そして動画の掲載場所(活用シーン)が異なります。



認知獲得・興味喚起・理解促進・検討のフェーズで考えると、動画が果たすべき役割・動画の内容・掲載場所が決まってくるため、動画制作を制作会社等に依頼する際に、発注主である企業様が最低限考えをまとめ、動画活用の目的を正しく伝える一つのフレームワークになります。

マーケティングファネルという言葉に馴染みが無いと小難しく聞こえるかもしれませんが、「何を達成するために動画制作をするのか」を落とし込む考え方として捉えてください。


5W2Hを用いて動画活用を考える

動画制作に限らず「要件定義」には「5W2H」を用いることが多いですが、5W2Hは考える順番が極めて重要になります。
一般的な5W2Hは下記となりますが、

When
いつ
Where
どこで
Who
誰に
What
何を
Why
なぜ
How
どのように
How much
いくらで


この5W2Hを動画制作に置き換えると下記となります。

When

納期・配信タイミング

Where

配信・活用場所

Who

視聴ターゲット

What

訴求要素、メッセージ

Why

成し遂げたい目的

How

企画・演出

How much

制作・広告予算


ここでありがちなケースが、
「他社がカッコいいCMを放映しているので、うちもCGを駆使したカッコいいブランディング動画を制作しよう」など、目的が曖昧なままHowから入ってしまうことです。
動画制作に限らず、絶対にHowありきでは考えずに、まずは目的とターゲットから決めることが重要となります。決してHow(表現や企画)から考え始めるのはNGです。

要件定義には「5W2H」を用いることでシンプルに整理する事が出来ますが、その際はまず、Why・Whoから決めること。絶対にHowありきでは考えないことにしましょう



まとめ

「動画のクオリティ」ではなく「成果」
もっと言うと、
最小限の投資で成果を出す動画(売上アップ or コスト削減)
だと考えています。

そして、「マーケティングファネル」「5W2H」
マーケティング施策を考える上で、基礎的なフレームワークですが、特に初めて動画制作をご検討されている方にとっては、意外と作ることが目的になってしまい、本来の考えるべきことを忘れがちになってしまうことがありますので、動画制作をご検討の際には、この記事を一つの参考としてご活用いただければと思います。

LOCUSでは広告から販促、採用、研修、IR、ハウツーなど幅広い目的の動画活用の実績やノウハウを保有していますので、動画制作・映像制作を本格検討されていない場合においてもお気軽にご相談ください


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