
ブランディング動画とは?作り方のコツ・費用相場・制作事例を解説
「商品やサービスには自信がある。でも、競合との違いがうまく伝わらない」。そんな課題を抱える企業にとって、ブランディング動画は最も強力な解決策の一つです。
本記事では、ブランディング動画の基本から、成果を出す作り方・費用相場・制作事例まで、詳しく解説します。これからブランディング動画を検討している方も、過去に制作して成果が出なかった方も、ぜひ最後までお読みください。
目次[非表示]
ブランディング動画とは
ブランディング動画とは、企業の理念・ビジョン・価値観をストーリーで伝え、視聴者との間に感情的なつながりと信頼関係を構築する動画コンテンツです。商品のスペックや価格を訴求するプロモーション動画とは異なり、この会社を好きになってもらう、この会社なら信頼できると感じてもらうことを主眼に置いています。
「選ばれる理由」を可視化するストーリー
ブランディング動画の役割は、自社の「選ばれる理由」をストーリーとして可視化することです。
同じ品質・同じ価格帯の製品が並んでいるとき、消費者が最終的に選ぶ決め手は何でしょうか。機能比較表や価格表だけでは判断できない場面で力を発揮するのが、この会社なら信頼できる、この会社の考え方に共感できるという感情的なつながりです。
ブランディング動画は、テキストや静止画では伝えきれない企業の想い・歴史・価値観を、わずか数分の映像で届けることができます。創業の原点、事業への情熱、社員の想い、顧客との絆。これらの要素を結びつけることで、記憶に残るブランドストーリーが生まれます。
また、一度制作すれば数年にわたって活用できる資産にもなります。Webサイトのトップページ、展示会ブース、採用説明会、営業プレゼンテーションまで、あらゆるタッチポイントで一貫したメッセージを発信し続けることで、ブランドイメージの統一と浸透を図ることができます。
ブランディング動画と広告(販促)動画の違い
ブランディング動画と広告動画は、目的・設計思想・評価指標が異なります。両者の違いを理解しておくことで、どちらに予算を割くべきかが見えてきます。
広告動画は商品を買ってもらうことを目的とします。商品の特徴、価格、キャンペーン情報を端的に伝え、即座の購買行動やお問い合わせを促します。そのため、効果測定はCTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)といった短期的な指標で行われます。
一方、ブランディング動画は好きになってもらうことを目的とします。企業の理念、ビジョン、価値観を伝え、視聴者との間に共感や信頼関係を構築することに主眼を置きます。直接的な販売促進ではなく、中長期的なブランド資産の構築を目指すため、効果測定には視聴完了率、ブランド認知度調査、NPS(顧客推奨度)の変化といった指標が用いられます。
項目 | ブランディング動画 | 広告動画 |
主な目的 | 企業価値・信頼の向上 | 商品・サービスの販売促進 |
ターゲット | 将来のファン・潜在層 | 今すぐ購買したい顕在層 |
メッセージ | 理念・ビジョン・ストーリー | 機能・価格・キャンペーン |
期待する行動 | 共感・記憶・ファン化 | 購入・問い合わせ・申込み |
効果発現 | 中長期(6ヶ月~数年) | 短期(即日~数週間) |
主な評価指標 | ブランド認知度・NPS・視聴完了率 | CTR・CVR・ROAS |
両者は対立するものではなく、補完関係にあります。ブランディング動画で築いた信頼基盤の上に、広告動画で具体的な購買を促す進め方が、動画マーケティングの成果を最大化します。短期的な売上を急ぐ段階では広告動画を優先し、中長期でのブランド価値構築を重視する段階ではブランディング動画に予算を配分する、という使い分けが実務的な進め方です。
ブランディング動画はなぜ効果的か
ブランディング動画が多くの企業に選ばれる理由は、映像として見やすいからという話ではありません。視聴者の感情を動かし、信頼を積み上げるという、他の手段では代替しにくい強みがあるからです。ここでは、ブランディング動画がビジネス成果に直結する2つの理由を見ていきましょう。
認知拡大を超えた「ファン化」の力
ブランディング動画が生み出す重要な価値は、視聴者を「知っている人」から「好きな人(ファン)」へと転換させる力です。
認知されるだけでは、競合との差別化にはなりません。「知っている」と「好きである」の間には、大きな溝があります。その溝を埋めるのが、感情に訴えかけるストーリーテリングです。
人間の意思決定において、最終的な判断は論理よりも感情によって後押しされることが多いと言われています。マーケティングの分野でも、感情移入した顧客はリピート率が高いという知見は広く共有されており、ブランディング動画はこの感情的納得を生み出すのに適したメディアです。
映像は視覚と聴覚を同時に刺激し、強い印象を残すことができます。BGM、ナレーション、映像美が一体となって視聴者の感情を揺さぶり、記憶に刻み込まれます。テキストベースの情報と比較して、動画で伝えられた情報は記憶定着率が高いという調査結果もあります。
ファン化した顧客は単なるリピーターにとどまりません。自社ブランドを自発的に周囲に推奨する「ブランドアンバサダー」になります。SNSでのシェア、口コミ、紹介。こうしたファンによる自発的な情報拡散は、広告費をかけずに獲得できる価値の高いマーケティング資産です。
採用・営業を加速させる「信頼」の構築
ブランディング動画の効果は、マーケティング領域にとどまりません。採用活動と営業活動においても、効率化をもたらします。その根底にあるのは、動画を通じて構築される信頼です。
採用市場において、求職者は企業の素顔を知りたがっています。給与・福利厚生といった条件面だけでなく、どんな人が働いているか、どのような雰囲気なのか、何を大切にしている会社かといった情報が入社意思決定に大きく影響します。ブランディング動画は、テキストベースの採用ページでは伝えきれない職場の空気感を届けることができます。
実際にコーポレート動画を採用に活用した企業では、応募者の質の向上、内定辞退率の低下、入社後ミスマッチの減少といった効果が報告されています。
営業活動においても、初回商談の冒頭でブランドムービーを視聴してもらうことで、自社の理念や強みを短時間で効率的に伝えることができます。その結果、本題の課題ヒアリングや提案により多くの時間を割けるようになります。また、商談後のフォローメールに動画リンクを添えることで、先方社内の稟議プロセスをサポートすることも可能です。
「動画を見て御社に興味を持ちました」という反応が得られるようになれば、営業活動の質は変わります。ブランディング動画は、営業スタイルそのものを変える起点になります。
自社の課題を解決する3つの導入メリット
ブランディング動画は単なるイメージ映像ではありません。では、実際にどんな企業課題を解決できるのか。導入効果が特に高い3つの領域をご紹介します。
1. サービスブランディング:スペック比較や価格競争からの脱却
機能やスペック、価格の比較だけで選ばれる状態から、このブランドだから使いたいという指名買いの状態へとシフトさせます。ストーリーを通じて独自の価値を伝えることで、競合他社との差別化が明確になり、営業現場での成約率向上や顧客生涯価値(LTV)の増大に直結します。特にBtoB企業において、言葉にしづらい信頼感や安心感を動画で可視化する効果は大きいといえます。
2. 採用ブランディング:カルチャーマッチの最適化
福利厚生や条件ではなく、企業の志や働く人の想いを可視化することで、自社の価値観に共感する人材を惹きつけます。単に応募数を増やすだけでなく、入社後のミスマッチを減らし、離職率の低下や採用コストの最適化に成功している企業が多く見られます。求職者がこの会社で働く自分の姿を具体的にイメージできることが、最大の成果といえます。
3. コーポレートブランディング:理念の浸透とファン化
創業の原点やビジョンを動画に凝縮することで、社外のステークホルダーはもちろん、社内のインナーブランディングにも寄与します。社員が自社の存在意義を再認識し、誇りを持って働くようになることで、組織の一体感が高まり、結果として対外的なブランド力向上という好循環を生み出します。ファンを増やすという目的を、具体的なビジネス成長のエンジンへと変換します。
4. ブランディング動画制作の費用相場の目安
ブランディング動画の制作費用は、映像の手法や規模によって大きく異なります。まず大きな分類を把握し、その中でどの手法を選ぶかで予算感を掴みましょう。
ブランディング動画は、大きく実写とアニメーションの2つに分かれます。実写はさらに、誰に・どう語らせるかによってインタビュー形式、ドキュメンタリー、ドラマ(フィクション)の3つの手法に分かれます。
分類 | 特徴・向いているケース | 費用相場の目安 |
実写: | 経営者・社員の肉声で信頼感を醸成。採用ブランディングに特に有効 | 50万~200万円 |
実写: | 現場のリアルな記録で誠実さを伝える。長期資産として活用しやすい | 150万~500万円以上 |
実写: | 没入感・拡散性が高い。SNSキャンペーンや大規模ブランディングに | 300万~1,000万円以上 |
アニメーション | 無形サービスや抽象概念の可視化。世界観の統一がしやすい | 50万~300万円 |
費用の振れ幅が大きいのは、撮影日数・出演者数・CGやアニメーションの有無・ナレーション・音楽制作など、要素が複合的に絡むためです。
ブランディング動画で成果を出すための作り方と制作のコツ
ブランディング動画の価値と活用効果はご理解いただけたかと思います。ここからは、実際に成果を出すための作り方と制作のコツを解説します。良い動画を作ったのに成果が出ないという失敗には、共通した落とし穴があります。
1. クリエイティブファーストではなく、ビジネスゴールから逆算しているか
とにかくかっこいい動画を作りたいという発想から始めると、映像は美しくても成果につながらないケースが多くあります。ブランディング動画の制作は、ビジネスゴールから逆算して設計するのが鉄則です。
具体的には、次の問いに答えてから制作に入ります。この動画を通じて最終的に何を達成したいか、視聴後にどのような行動を期待するか、効果をどのような指標で測定するか。これらの問いに明確な答えを持たないまま制作に着手しても、期待する成果は得られません。クリエイティブの方向性は、ゴールが決まって初めて定まります。
2. 制作前に「どこで、どう見せるか」を決めておく
どれだけ素晴らしい動画ができても、見られなければ意味がありません。Webサイトのトップに置くのか、YouTube広告で届けるのか、採用説明会の冒頭で流すのか。それによって最適な動画の長さや表現手法は変わります。動画を作ることをゴールにせず、誰にどこで見てもらうかを先に決めておくことが、投資対効果を最大化するコツです。
3. ブランドコンセプトを確立し、クリエイティブまで一貫させる
ブランディング動画の制作に入る前に、そのブランドは誰の、何のために存在しているのかを深掘りし、言語化することが欠かせません。このブランドコンセプトが動画全体の設計図となるため、映像・ナレーション・音楽にいたるすべてのクリエイティブをコンセプトと一致させることが重要です。
4. 共感が得られる内容にする
ブランディング動画では、コンセプトを固めるだけでなく、視聴者が共感できる内容に仕上げることも重要です。自社の伝えたいメッセージを起点にするのではなく、視聴者が抱える悩みや願いをリサーチし、それに寄り添う内容にすることで、ブランドへの好意的な感情が生まれます。
5. 映像の美しさではなく、ストーリーを設計する
予算をかけた美麗な映像が、必ずしも視聴者の心を動かすとは限りません。人の感情を揺さぶるのは映像のクオリティではなく、ストーリーの力です。創業時に直面した困難、試行錯誤の過程、それを乗り越えた先に生まれた価値。こうした人間的なドラマが、視聴者に自分のことのように受け取られる共感を生みます。
信頼できる制作会社の選び方
ブランディング動画の成否は、制作会社選びに大きく左右されます。映像クオリティだけでなく、次の観点で選ぶことをおすすめします。
① 映像制作だけでなく、企画・コンセプト設計の力があるか ヒアリングを通じてブランドの本質を引き出し、何を・誰に・どう伝えるかを一緒に設計してくれる企画力があるかどうかが、最初の見極めポイントです。
② 自社のイメージ・目的に近い制作実績があるか 自社のブランドイメージや課題に近い事例を持つ会社を選ぶと表現スタイルのズレが生まれにくく、ブランド戦略に紐づいた動画を手がけた実績があるかも合わせて確認しましょう。
③ 納品後の活用サポートまで対応しているか 完成した動画をどう使うかまで一緒に考えてくれるか。Webへの設置方法や営業・採用での活用提案など、納品後のサポート体制も確認しておくと安心です。
④ コミュニケーションの透明性 見積もりの内訳・修正対応の範囲・進行スケジュールが明確に共有される会社かどうかを、初回打ち合わせで確認しましょう。
⑤ 担当者の事業理解力はあるか 最終的には担当者が自社のビジネスを理解しようとしているかが重要です。ヒアリングの質、提案の深さ、質問への回答の的確さなどを初回打ち合わせで確認しましょう。
ブランディング動画の制作事例(LOCUS実績)
ここでは、実際にLOCUSが制作したブランディング動画の制作実績をご紹介します。
事例① 企業ブランディング:株式会社秋川牧園様
農業・畜産業を基盤に、安心安全な食品の生産・販売を行う秋川牧園様のブランディング動画です。台本に頼らず、生産者の方が想いを語る姿をそのまま切り取るインタビュー形式で、大切にしている価値観や信念をリアルに伝えています。
▶ 制作実績の詳細はこちら
事例② 採用ブランディング:株式会社JR東海リテイリング・プラス様
東海道新幹線の車内サービスや駅構内の店舗運営を手がけるJR東海リテイリング・プラス様の採用ブランディング動画です。就活生に仕事内容や意義を理解・共感してもらうために、セリフを一切使わないパラパラ漫画のアニメーション表現を採用しました。比喩的な映像表現で仕事の魅力を感覚的に伝えることで、見た人の記憶と感情に残る仕上がりになっています。
▶ 制作実績の詳細はこちら
事例③ 事業ブランディング:横河電機株式会社様
計測・制御・情報の分野でグローバルに事業を展開する横河電機株式会社様のコンセプト動画です。深刻化する食糧危機という社会課題に対し、あらゆるベンダーと連携しながら解決策を模索していく姿勢を実写で表現しています。冒頭はキャストとナレーションで世界観を引き込み、後半のインタビューパートへと繋げることで、メッセージに説得力とリアリティを持たせています。
▶ 制作実績の詳細はこちら
事例④ コーポレートブランディング:株式会社Works Human Intelligence様
人事・給与・勤怠などの統合人事システムを提供する株式会社Works Human Intelligence様のコーポレートブランディング動画です。時代背景や事業の歴史をわかりやすく伝えるために、洗練されたテイストのアニメーションで制作しました。文字や図解では伝えにくい企業の歩みと事業の文脈を、映像の流れで自然に理解できる構成にしています。
▶ 制作実績の詳細はこちら
事例⑤ 事業ブランディング:アイザワ証券株式会社様
個人投資家向けの資産形成・運用サポートを手がけるアイザワ証券株式会社様のブランディング動画です。パーパスの変更に伴い、新しいパーパスを社内外に伝えることを目的に制作しました。営業員がお客様に宛てた手紙というストーリーをナレーションで紡ぎ、営業員と家族が同じ方向を向いて歩む映像を組み合わせることで、お客様を第一に考え寄り添う姿勢を表現しています。
▶ 制作実績の詳細はこちら
まとめ
ここまで、ブランディング動画の基本から作り方・費用相場・制作事例までを紹介してきました。ブランディング動画は、価格や機能では伝えきれない「選ばれる理由」を可視化し、顧客・求職者・社員などあらゆるステークホルダーとの信頼関係を築くことに効果的です。
ただし、より効果的に伝えるためには、コンセプト設計から映像表現まで一貫性のあるクリエイティブが必要であるため、信頼できる動画制作会社に依頼することをおすすめします。
LOCUSでは、2,000社以上の制作実績に基づく企画力と、納品後の活用サポートまで含めた一貫した支援体制で、貴社のブランディング動画の制作をサポートします。
「自社に最適なブランディング動画の方向性がわからない」「制作会社を比較検討しているが、判断基準がわからない」「まず費用感だけ確認したい」。どんな段階のご相談も歓迎です。ぜひLOCUSまでご相談ください。
▶︎ ブランディング動画制作のご相談はこちら
「LOCUS 会社概要」資料ダウンロード
株式会社LOCUSの動画制作・動画活用コンサルティング、YouTubeチャンネルコンサルティング、シニアードなど、会社や事業全般に関して説明をしている資料です。
<こんな方にオススメです>
・これから動画制作・広告配信を依頼しようと考えている
・動画活用について課題を持っている
・LOCUSの強みや特徴を知りたい
・動画制作実績を知りたい

監修者
渡邊 友浩(株式会社LOCUS 事業推進グループ チーフ)
2017年、動画制作・動画マーケティング支援を行うLOCUSに入社。営業としてBtoB/BtoC問わず累計80社以上の動画活用を支援。現在は事業推進グループとして、宣伝会議やデジタルハリウッドSTUDIOをはじめ、企業・団体向けセミナーで多数登壇。現場で培った経験をもとに、企業のYouTube活用やブランディング動画など、動画マーケティングの戦略立案と実践的な活用ノウハウを発信し続けている。




