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インバウンド向け動画で集客するための5つのポイント|制作から運用まで解説

訪日外国人が増加を続ける中、インバウンド集客の手段として動画プロモーションの重要性が高まっています。観光庁の調査では、訪日旅行者が出発前に役立った情報源の上位を動画サイトとSNSが占めており、動画はいまや旅行先選定に直接影響する情報源となっています。映像と音を組み合わせた動画は、テキストや写真では伝えきれない現地の雰囲気や体験のリアルさを、言葉が通じない相手にも伝えられる点が大きな強みです。

一方で、ただ映像を制作すればよいわけではありません。ターゲット国の明確化、多言語対応、SNSプラットフォームごとの最適化、そして公開後の運用設計まで一貫した計画がなければ、期待した集客効果にはつながりにくいのが実情です。本記事では、インバウンド向け動画の役割から、効果を高める5つのポイント、制作会社の選び方や運用フローまでを、公的データや実例を交えて解説します。

この記事でわかること

  • インバウンド向け動画が訪日外国人の集客に有効な理由
  • 効果を高める5つの制作ポイント
  • 動画制作を外注する場合のパートナー選びのコツと費用感の目安
  • 公開後の効果測定と改善サイクルを回す運用フローの組み立て方


目次[非表示]

  1. 1.インバウンド向け動画が訪日外国人の集客に有効な理由
  2. 2.効果を高めるインバウンド動画の作り方と押さえるべきポイント
  3. 3.インバウンド向け動画の活用事例
  4. 4.インバウンド動画を外注する際のポイントと制作会社の選び方
  5. 5.まとめ


インバウンド向け動画が訪日外国人の集客に有効な理由

訪日外国人の旅行先選定プロセスは、近年大きく変わっています。かつてはガイドブックや旅行代理店のパンフレットが主な情報源でしたが、現在はYouTubeやInstagramなどでの動画・SNSが旅行前のリサーチで大きな役割を果たすようになりました。

観光庁「訪日外国人消費動向調査(2023年)」によると、訪日旅行前に役に立った旅行情報源(複数回答)は、1位がYouTubeなどの動画サイトで34.9%、次いでSNSが33.3%でした。動画とSNSが、旅行者の意思決定に影響する主要な情報源になっていることがうかがえます(出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査(2023年)」 JNTO「訪日旅行誘致ハンドブック2025」)。

インバウンド動画とは何か?活用される場面と基本的な役割

インバウンド動画とは、訪日外国人をターゲットとして制作されるプロモーション映像の総称です。観光地の魅力紹介、宿泊施設のルームツアー、地域の食文化体験、交通アクセスの案内など、活用シーンは多岐にわたります。日本政府観光局(JNTO)も動画を活用した訪日プロモーション事業を実施しており、自治体や観光地域づくり法人(DMO)への動画制作支援にも取り組んでいます。

インバウンド動画の基本的な役割は、旅行先の雰囲気や体験を映像で事前に伝えることです。初めて訪れる国の情報には不確定要素が多いものですが、動画であれば客室の広さや清潔感、料理の盛り付け、温泉の雰囲気などを視覚と聴覚の両方で伝えられます。これにより、テキスト情報だけでは伝わりにくい、実際に行ってみたいという気持ちを引き出しやすくなります。

テキストや写真だけでは伝わらない魅力を動画で届けられる

Webサイトに英語のテキストと写真を掲載しているにもかかわらず、外国人旅行者からの問い合わせや予約がなかなか増えないという課題を抱える企業は少なくありません。その原因の一つとして、テキストと静止画だけでは体験の全体像が伝わりにくいという点が挙げられます。

たとえば温泉旅館の魅力を伝える場合、雪景色を眺めながら入る露天風呂、という表現をテキストで読んでも、外国人には具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。しかし、雪が降る中で湯気が立ち上る露天風呂の映像を見れば、その場の温度感や静寂まで伝わります。動画は言葉に頼らず映像と音で魅力を伝えられるため、言語の異なる多国籍の視聴者にもメッセージを届けやすいメディアといえます。

さらに、動画はSNSとの親和性が高い点も特徴です。InstagramのリールやTikTokのショート動画は、フォロワー以外にもリーチするレコメンド機能を備えており、魅力的なコンテンツであれば広告費をかけずに自然な拡散が期待できます。日本政府観光局も、縦型ショート動画について「非フォロワーにもリーチするアルゴリズムが組み込まれているため、認知度拡大を図りたい自治体や事業者にとって非常に有効」と指摘しています(出典:JNTO「ビフォー・アフターの事例から学ぶ、視聴者の心をつかむ縦型ショート動画制作ポイント」)。

動画がインバウンド集客で果たす役割

インバウンド動画は、旅行者の検討プロセス(認知 → 興味・関心 → 行動)のどの段階に働きかけるかで役割が変わります。一本の動画ですべてを担うのではなく、目的に応じて使い分けることが効果を高めるポイントです。なお、動画を活用する主体は、地方自治体や観光協会、旅館・ホテル、飲食店、メーカーなど多岐にわたり、それぞれの立場で次のような役割が考えられます。

認知:まだ知らない人に存在を知ってもらう

最初の段階は、自分たちの地域・施設・商品をまだ知らない人に存在を知ってもらうことです。たとえばその地域の名前すら知らない、日本にそうした体験があると知らない、といった層に向けて、まずは興味を引くきっかけをつくります。SNSの縦型ショート動画はフォロワー以外にもレコメンドされやすく、認知拡大に向いています。あわせて、SNS広告や動画広告を使って狙った市場に配信することで、効率的に認知を広げる方法もあります。

興味・関心:詳しく知りたい人に具体的なイメージを伝える

動画で存在を知り、興味を持ってくれた人に対しては、ここで具体的に何ができるのかをより詳しく伝えていきます。観光地であれば季節ごとの見どころや過ごし方、宿泊施設であれば客室や食事・温泉の様子など、来訪後の体験を具体的にイメージできる内容が有効です。こうした動画は、公式ホームページや自社で運用しているSNSアカウント、YouTubeチャンネルなどに掲載し、関心を持った人が深く知れる場所に置いておくとよいでしょう。

行動:来訪・予約のハードルを下げる

最後の段階では、来訪や予約の妨げになっている不安を解消するコンテンツが効果的です。外国人旅行者にとっては、日本のマナーや施設の使い方がわからないといった不安が、来訪のハードルになることがあります。

たとえば、自治体が外国人観光客向けに日本のマナーを解説する啓発動画(墨田区の例:https://www.youtube.com/watch?v=mm7iT_KR544 )や、銭湯・温泉施設が入浴方法を紹介する動画(入船温泉の例:https://www.youtube.com/watch?v=l3-xEkrhdVk )は、こうした不安を事前に取り除き、来訪への安心感につなげる好例です。利用方法やマナーを動画でわかりやすく示すことは、来訪・利用への心理的なハードルを下げる効果が期待できます。

重要なのは、認知段階でいくら再生されても、興味喚起と行動につなげる流れがなければ、再生されただけで終わってしまいます。次章で解説する5つのポイントは、この3段階を一貫して設計するための実践的な指針です。


効果を高めるインバウンド動画の作り方と押さえるべきポイント

インバウンド動画で成果を出すには、美しい映像を撮るだけでは不十分です。ターゲットの明確化から配信先の最適化、視聴後のアクション設計まで、一貫した戦略のもとで進める必要があります。ここでは、効果を高める5つのポイントを順に解説します。

ポイント1:ターゲットとなる国や地域を明確にする

インバウンド動画の制作で最初に取り組むべきは「誰に届けるか」の明確化です。日本政府観光局の動画制作支援事業でも、実行する上で最も優先度が高いポイントとして「ターゲットの明確化」が挙げられています。配信するアカウントの方向性も、誰に向けた発信かが定まって初めて決まります。

訪日外国人といっても、市場によって関心や情報収集の方法は異なります。観光庁が訪日外国人のSNS投稿をAI分析した調査では、言語によって投稿傾向に違いが見られ、関心を持つ観光資源が市場ごとに異なることが示されています(出典:観光庁「訪日外国人旅行者のSNS投稿 新たな観光資源開発のヒントに」)。市場ごとの特性は、日本政府観光局が公開している市場別情報(https://www.jnto.go.jp/statistics/market-info/ )や訪日旅行データハンドブックなどの公的データで確認できます。憶測で「この国はこう」と決めつけるのではなく、検証可能なデータをもとにターゲットを絞り込みましょう。

ターゲット設定を曖昧にしたまま制作に入ると、誰にも刺さらない汎用的な動画になりがちです。予算を有効に使うためにも、どの市場のどのような旅行者に何を訴求するのかを社内で言語化してから企画を進めることが重要です。

ポイント2:多言語対応と字幕・ナレーションで言語の壁を取り除く

動画の強みは映像で魅力を伝えられる点にありますが、アクセス方法・予約手順・営業時間といった実用的な情報は映像だけでは正確に伝わりません。ターゲット市場の言語に応じた字幕やテロップの整備が、視聴者の理解度向上に直結します。

一方で、文字情報を詰め込みすぎると映像本来の魅力が薄れてしまう点には注意が必要です。細かい情報は投稿本文で補足し、動画自体はテロップを絞ってビジュアルで伝えるほうがうまくいくケースが多いです。映像の流れだけで意図が伝わる場合は、ナレーションを無理に入れない判断も有効です。

近年は生成AIによる翻訳の精度も向上しており、字幕作成の補助に活用できます。ただし地名などの固有名詞は誤りが出やすいため、AIはあくまで下訳の補助として使い、最終的にはネイティブがチェックすることが望ましいでしょう。


ポイント3:SNSや動画プラットフォームの特性に合わせた構成にする

配信先のプラットフォームに合わせて構成を最適化することで、動画の効果は大きく変わります。YouTube、Instagram、TikTokはそれぞれアルゴリズムやユーザー行動が異なるため、同じ動画をすべてのプラットフォームにそのまま出すというアプローチでは、十分な成果を得にくくなります。

近年特に注目されているのが縦型ショート動画です。縦型ショート動画は、スマートフォンを縦にしたまま視聴できる縦横比9:16・約60秒以内(30秒以内が主流)の短尺動画で、TikTok(2017年〜)、Instagramのリール(2020年〜)、YouTube Shorts(2021年〜)で投稿・視聴できます。フォロワー以外にもレコメンドされるアルゴリズムを備えているため、認知拡大やフォロワー獲得に有効とされています。

以下に、主要プラットフォームの特性と推奨される動画構成を整理しました。

プラットフォーム

推奨動画形式

適したインバウンド動画のタイプ

主な狙い

TikTok

縦型・短尺(~60秒、30秒前後が主流)

グルメ・絶景・文化体験のショート

認知拡大・レコメンド経由の自然拡散

インスタグラム(リール)

縦型・短尺(~90秒程度)

ビジュアル重視の施設紹介・季節イベント

認知拡大・ブランディング・保存による長期リーチ

YouTube

横型・長尺(数分程度)

ルームツアー・アクセス案内・地域の総合紹介

検索流入・詳細情報提供・予約検討の後押し

YouTube Shorts

縦型・短尺(~60秒)

ダイジェスト・ハイライト

チャンネルへの入口を増やす


理想的には、一つの撮影素材から横型のロング版(YouTube用)と縦型のショート版(TikTok・Instagram用)の両方を制作するワンソース・マルチユースの設計を、企画段階から行っておくとよいでしょう。制作コストを抑えながら複数プラットフォームへの配信が実現できます。

なお、SNSのトレンドは移り変わりが早く、音源・フォーマット・ハッシュタグは常にアップデートが必要です。1か月前に流行していた音源が数か月後には古く感じられることもあります。

ポイント4:音声・サウンドデザインで感情に訴える

心地よいBGMや環境音(湯の音、祭りの太鼓、鳥のさえずりなど)は、言語に依存せず視聴者の感情に直接働きかけられる点で、インバウンド動画との相性が特に良い要素です。

縦型ショート動画では、トレンドの音源を効果的に使うことも有効です。流行している音源に乗せて映像とテロップをリズムよく組み合わせると視聴者を引き込みやすくなり、音源をきっかけに動画を見つけてもらえるケースもあります。音の選び方にも意識を向けてみましょう。

ポイント5:視聴から来訪・予約へつながる集客導線を設計する

動画を見てもらうだけでなく、実際に行動してもらうための集客導線設計が、最終的なプロモーション効果を左右します。動画の説明欄やエンドカードに予約ページへのリンクを設置する、旅行予約サイト(楽天トラベルやBooking.comなどのオンライン旅行予約サービス)や公式サイトに動画を掲載する、ハッシュタグで関連動画と連携を図るなど、視聴から予約・来訪へと自然に流れる導線を設計しましょう。

導線が不在のまま動画が拡散しても、再生数は伸びても予約につながらないという機会損失が発生します。動画公開と同時に集客導線を整備しておくことが、投資を成果に変えるうえで欠かせないステップです。


インバウンド向け動画の活用事例

インバウンド・海外向け動画の活用イメージを具体的に掴んでいただくために、ここでは株式会社LOCUSが実際に手がけた制作事例をご紹介します。ターゲットとなる国や地域の文化背景を考慮した演出や、多言語展開を前提とした効率的な設計など、貴社のグローバル戦略のヒントとしてお役立てください。

事例1:京王電鉄株式会社様

業種・業界

レジャー・飲食・サービス(交通)

動画の用途

インバウンド向け観光プロモーション動画

制作スタイル

実写

予算目安

300万円〜

制作期間

2ヶ月〜

活用場所

広告・デジタルサイネージ

動画の概要・制作のポイント:

インバウンド観光客に向けた、高速バスを活用した観光プロモーション動画です。5日間かけて沿線各地の名所を撮影し、テンポ感のある音楽と映像を組み合わせることで、高速バスで観光地を巡る旅のイメージをリアルに伝えています。訪日外国人が「乗ってみたい・行ってみたい」と感じるビジュアル構成を徹底しています。

成果・活用の特徴:

インバウンド向け動画は、日本人向けとは異なるビジュアルの訴求軸が求められます。移動すること自体の楽しさを映像で伝えることで、交通手段を観光コンテンツとして認知させる設計が特徴です。デジタルサイネージや広告配信での展開により、訪日前・来日後の双方にアプローチできます。

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事例2:箱根町様

業種・業界

官公庁・団体(観光・地域)

動画の用途

海外旅行会社向け観光誘致動画(多言語対応)

制作スタイル

実写

予算目安

300万円〜

制作期間

2ヶ月〜

活用場所

商談・展示会・セミナー

動画の概要・制作のポイント:

海外旅行会社へのインバウンド誘致を目的とした地域プロモーション動画です。四季折々の箱根の風景を撮影するため一年をかけて現地に通い続け、数多くのロケ地と交渉しながら制作しています。日本語に加え、英語・韓国語・中国語(簡体・繁体)のナレーションに対応しており、ターゲット国に合わせた展開が可能な設計となっています。

成果・活用の特徴:

インバウンド向けプロモーションにおいて多言語対応は重要な要件です。一本の映像をベースに複数言語のナレーションを制作することで、制作コストを抑えながら各国へのアプローチを実現しています。国際観光展示会での商談ツールとしても活用できる汎用性の高い設計です。

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事例3:行田市役所様(足袋のまち行田)

業種・業界

官公庁・団体(自治体)

動画の用途

インバウンド向け地域プロモーション動画

制作スタイル

実写

予算目安

100万円〜

制作期間

1ヶ月〜

活用場所

Webサイト・YouTubeチャンネル・デジタルサイネージ

動画の概要・制作のポイント:

「足袋のまち行田」の魅力を国内外に発信するプロモーション動画です。東京から行田、行田から足袋工場へとつながる流れで視聴者の興味を段階的に引き出す構成を採用しました。外国人の方にも理解してもらえるよう英語のテロップを採用しており、映像だけで内容が伝わるビジュアル表現にも注力しています。

成果・活用の特徴:

地方自治体のインバウンド向け動画では、日本ならではの文化や産業を丁寧に映像化することが訪問動機を生むきっかけになります。英語テロップ対応によりYouTubeでの海外視聴者へのリーチも可能で、観光地としての認知拡大と誘客促進を同時に図れる設計です。

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インバウンド動画を外注する際のポイントと制作会社の選び方

インバウンド動画の制作は、企画・撮影・編集・多言語対応・配信最適化と多くの工程を含むため、すべてを自社で完結させるのは容易ではありません。特にインバウンド特化の動画では、外国人視聴者の視点に立った演出や文化的配慮が求められるため、専門知識を持つパートナーとの協業が効果的です。ここでは、外注を検討する際の判断材料と選定のコツ、公開後の運用フローについて解説します。

制作会社やマーケティング支援の専門パートナーを選ぶコツ

インバウンド向け動画の制作を外注する場合、選定基準は映像のクオリティだけではありません。ターゲット市場に精通しているか、SNS配信や効果測定まで支援できるかといった、成果につなげる力を備えているかどうかが重要な判断材料になります。

制作費用は、内容・尺・言語数によって大きく変動します。LOCUSの事例でも50万円台から300万円超まで幅があり、目安として50万円程度から相談できるケースもあります(詳細は各社にお問い合わせください)。

以下に、制作会社を選定する際のチェックポイントを整理しました。

チェック項目

確認すべき内容

なぜ重要か

インバウンド動画の制作実績

訪日外国人向けの実績があるか、対象市場・業種は合っているか

外国人視聴者に刺さる演出ノウハウの有無を判断できる

多言語対応の体制

翻訳・字幕制作・ナレーション手配の経験と品質管理体制

自動翻訳任せでは固有名詞などで誤りが出るリスクがある

SNS配信・動画マーケティングの知見

プラットフォーム別の最適化やKPI設定の提案力

制作・納品して終わりではなく成果にコミットできるか

効果測定と改善提案の有無

公開後のデータ分析やPDCAサイクルの支援体制

初回動画の成果を次の制作に活かせるかどうかの分かれ目

費用の透明性

見積もりの内訳が明確で、追加費用の条件が事前に説明されているか

想定外のコスト発生を防ぎ、社内稟議を通しやすくする

なお、すべてを外注するか自社で対応するかの二者択一で考える必要はありません。企画と戦略設計は制作会社に依頼し、撮影素材の一部は自社スタッフが現地で収集する、SNS運用は社内で回しつつ効果測定だけ外部に任せるといった役割分担も、コストと品質のバランスを取る有効なアプローチです。自社のリソースとノウハウに応じて柔軟に組み合わせを検討しましょう。

公開後の効果測定と改善まで見据えた運用フローを整える

動画を使って外国人観光客が実際に来てくれたかどうかは、実感として捉えづらいものです。だからこそ、公開後にいくつかの方法で効果を把握する仕組みを持っておくことが大切です。

まず確認したいのは、動画が狙ったターゲットに届いているかどうかです。YouTubeやSNSのアナリティクス(分析機能)では、再生回数だけでなく、視聴者がどの国・地域から見ているか、どのくらいの時間視聴されているかなどがわかります。狙った市場の人にきちんと届いているかをデータで確認しましょう。

もう一つ有効なのが、来訪・予約してくれた人へのアンケートです。「何を見てここを知ったか」を尋ねることで、動画が来訪のきっかけになっているかをある程度把握できます。アナリティクスで「届いているか」を、アンケートで「行動につながったか」を確認する、という2つの視点を持っておくとよいでしょう。

こうした基本的な効果測定に加えて、日本政府観光局の動画制作支援でも、投稿後にインサイト(分析データ)を確認することの重要性が指摘されています。どの種類の投稿がよく見られているかを把握できれば、たとえばグルメ系が人気であればグルメ系の投稿を増やすといった形で、ユーザーのニーズに合ったコンテンツへと改善していけます。

動画は一度の制作で永続的に効果を発揮するものではなく、こうした確認と改善を続けることで、中長期的に安定したインバウンド集客の仕組みへと育てていけます。初回で大きな成果が出なくても、データをもとに少しずつ改善していくことが大切です。



まとめ

インバウンド向け動画は、言葉が通じない相手にも映像と音で現地の魅力を伝えられる、訪日外国人集客に有効なプロモーション手段です。観光庁の調査でも、動画サイトとSNSが訪日前の主要な情報源となっていることが示されています。本記事で解説した5つのポイント——ターゲットの明確化、多言語対応、プラットフォーム最適化、音声演出、集客導線設計——を一貫して設計することで、動画を成果につなげやすくなります。

自社のリソースだけで対応が難しい場合は、インバウンド動画に知見のある制作会社や動画マーケティングの専門パートナーに相談するのも有効な選択肢です。株式会社LOCUSでは、企画・制作から配信後の運用支援まで一気通貫でサポートしています。

「どんな動画から始めればよいかわからない」「予算感を知りたい」といったご相談から承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。

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この記事のまとめ

  • ✓ 観光庁調査では訪日前の情報源として動画サイト(34.9%)・SNS(33.3%)が上位を占め、動画は旅行先選定に直結する情報源になっている
  • ✓ 効果を高めるには、ターゲットの明確化・多言語対応・プラットフォーム最適化・音声演出・集客導線設計の5つが重要
  • ✓ 動画は認知→興味→行動の各段階に役割があり、来訪・予約のハードルを下げるコンテンツまで設計することが大切
  • 公開後はアナリティクスとアンケートで効果を確認し、改善を重ねながら集客の仕組みを育てていく


監修者
渡邊 友浩(株式会社LOCUS 事業推進グループ チーフ)

2017年、動画制作・動画マーケティング支援を行うLOCUSに入社。営業としてBtoB/BtoC問わず累計80社以上の動画活用を支援。現在は事業推進グループとして、宣伝会議デジタルハリウッドSTUDIOをはじめ、企業・団体向けセミナーで多数登壇。現場で培った経験をもとに、企業のYouTube活用やブランディング動画など、動画マーケティングの戦略立案と実践的な活用ノウハウを発信し続けている。

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