
リッチな動画体験で差別化を図れる「インタラクティブ動画」――活用するメリットや実際の機能をご紹介!
動画を受動的に視聴するだけではなく、視聴者が能動的にコンテンツを選択したりアクションを起こせる「インタラクティブ動画」。YouTubeをはじめとする動画の視聴が私たちの生活に定着した今、よりリッチな動画コンテンツのひとつとして、マーケティングや採用、研修など様々なシーンでのインタラクティブ動画の活用が増えています。今回は、そんなインタラクティブ動画を活用するメリットや実際の機能をご紹介します。
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インタラクティブ動画とは
インタラクティブ動画とは、下図のように動画にアクショナブルなレイヤーを重ねることで、1つのWebページのように視聴者が動画上でクリックなどのアクションを起こせる動画を指します。
YouTubeの「カード」や「終了画面」はもっとも身近なインタラクティブ動画と言えますが、インタラクティブ動画専用のプラットフォームを利用すれば、入力フォーム、ストーリー分岐、購入(カート)ボタン、クイズ・質問、チャプタなどの幅広い要素を設置することができます。
最近ではプロモーションからEC、リード獲得、営業ツール、研修・学習コンテンツまで、幅広い分野での活用事例が増えていますが、具体的にインタラクティブ動画にはどのようなメリットがあるのか、順に見ていきましょう。
インタラクティブ動画の6つのメリット
①高いエンゲージメントを得られる
人々のアテンションスパン(注意力が持続する時間)が年々短くなり、加えて複数のデバイスを同時に使うことで注意が散漫になりがちな昨今、従来型の動画で視聴者の注目を長く引きつけることは、企業にとって非常に大きなチャレンジとなっています。
その点、インタラクティブ動画は、インタラクション性を持っていることで視聴者が能動的に動画に向き合うため集中が持続し、その結果として高いエンゲージメントを期待できます。
下のグラフからも、定期的に分岐やコンテンツを差し込むことでエンゲージメントの低下を抑え、比較的高いエンゲージメントを長く維持できることが分かります。
②視聴者が望む視聴体験を提供できる
インタラクティブ動画の大きな特徴のひとつが、視聴者側が主導権をもった状態で視聴体験できるという点です。
従来型の動画は、企業が制作した動画をそのまま受け取ることしかできませんが、インタラクティブ動画では視聴者が主導権をもって、自分が見たい内容や関心がある内容を選んで視聴することもできるため、その動画に対する関与度が大きく向上し、より価値のある視聴体験となります。
昨今はマーケティングにおいて、よりパーソナライズされた情報や購買プロセスを提供することが重要とされていますが、インタラクティブ動画も一種のパーソナライズドコンテンツとして機能すると言うこともできるでしょう。
例えば下の動画では、視聴者が好きなレシピや解決したい課題を自分で選択して視聴できるため、視聴者ひとりひとりのニーズを満たすコンテンツとなります。
★実際の動画はコチラ
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③エンターテイメント性を高められる
インタラクション性を備えることでよりエンターテイメントの要素が加わる点も、インタラクティブ動画の大きなメリットです。
視聴者が楽しめるコンテンツにするためには、通常の動画よりもさらに高い企画構成力が求められますが、例えば分岐点や情報コンテンツ、クイズなどの要素をうまく活用することによってゲーミフィケーション要素を持つコンテンツが完成し、より視聴者を動画の中に引き込むことができます。
下の動画は新卒採用活動の一環で制作されたものです。新入社員の視点でストーリーが進み、アクシデントやタスクに遭遇したときにどのような行動をとるべきかを選択していくというゲーミフィケーション形式の動画を通して、企業のカルチャーや価値観を上手に訴求しています。公開当時はインタラクティブ動画の秀逸な事例として大きな注目を集めました。
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④記憶に残りやすい
動画というコンテンツ形態は文字や画像だけよりも記憶に残りやすいという特性がありますが、人々が日々多くの動画に接触するようになり、多くの企業もマーケティング目的の動画や採用目的の動画を作るようになった今、視聴者にとってはひとつひとつの動画の内容やその企業やサービスのことを覚えておくことが以前よりも難しくなっていると言えます。
その点、インタラクティブ動画は他の通常の動画からの差別化を図れるだけでなく、視聴者がアクションを伴って能動的に視聴することで、その行動とともに動画の内容や企業・サービスのことをより記憶に留めやすくなります。
⑤コンバージョン率を高められる
マーケティングや採用活動で動画を活用する際、商品購入やリード情報獲得、採用応募といった何かしらの目的(コンバージョン)が設定されることが一般的です。
従来型の動画では、「詳しくはサイトへ」などと呼びかけたり、Webページ内に埋め込んだ動画の近くに設置したボタンへと誘導することしかできませんが、インタラクティブ動画であれば、動画の中にボタンやフォームなどを設置し、そのままコンバージョンポイントへと誘導することができます。
下の動画では、動画を通して接客を疑似体験しながら疑問や不安を解消しつつサービスへの理解を深めてもらい、最後に来店予約フォームが設置されています。
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さらに、動画の最後だけでなく途中でも任意の場所にインタラクティブ要素を複数設置できるため、一本の動画で複数の商品を紹介する場合でも、ひとつの説明が終わり視聴者の関心や意欲が高まっている瞬間を逃さずにコンバージョンにつなげられる点も大きなメリットです。
⑥価値あるデータを取得できる
インタラクティブ動画は、企業にとって貴重で有益なデータをもたらしてくれるというメリットもあります。
例えば複数のコンテンツから選べる分岐点を用意することで、より多くの視聴者が興味を持つテーマの傾向を掴むことができます。あるいはアンケートやクイズを通して、視聴者のリアルなインサイトを可視化することも可能です。マーケティングにおいては視聴者のことをしっかり理解することが非常に重要であるため、インタラクティブ動画から得られるこうしたデータは、その後の動画の企画制作だけでなく、今後のマーケティング施策に幅広く活かせる価値あるデータとなります。
その他にも研修用のインタラクティブ動画では、動画内容に関する問題を挿入することで、研修内容の理解度を確認したり、ロールプレイング形式の動画を通して受講者の思考の傾向などを把握することもできます。
目的ごとに9個の機能を紹介
1.視聴者の興味関心に則した挙動で理解を促進させる
①シーンリンク
「シーンリンク」とは、分かりやすく言い換えると、次に見たいシーンを再生するために視聴者が選択できるボタンです。
例えば、シャンプーを選ぶ際「白髪が気になる」「乾燥が気になる」など、自分が持つ悩みに合わせて商品を検討するかと思います。 そこで、シーンリンクを用いて視聴者に悩みを選択させることで、その悩みに合わせた商品紹介を視聴させることができるのです。このシーンリンクがあることで、より動画内容が視聴者に最適化されるため、集中した視聴を促し、理解促進に繋げることができます。
②ポップアップ
動画では表しきれない補足情報については、ポップアップとして視聴者のタップにより表示させることができます。
③目次移動機能
インタラクティブ動画では目次移動機能も設置できます。動画内の特定箇所を目次の1つとして設定しておくことで、視聴者はいつでも自身が視聴したい箇所までスキップすることができます。
一般的な動画ですと、視聴者は興味がある場所までスキップできない、興味がある場所がいつ流れるかわからず、動画の視聴維持率は自然と下がってしまいます。一方で目次移動機能を追加したインタラクティブ動画ではそのようなことがないため、比較的高い視聴維持率を保つことができます。
2.視聴者の熱を逃がさずにコンバージョンする
④サイトリンク
インタラクティブ動画では、サイトリンクボタンを設置することで、動画内から別のサイトに遷移させることができます。
一般的なSNS広告や動画広告だと、商品宣伝であれば購入ページへの遷移、イベントであれば予約ページへの遷移など、いわゆる”コンバージョン”するまでに1~2クッションおかなければなりません。一方で、インタラクティブ動画ではサイトリンクボタンの遷移先をコンバージョンポイント(購入サイト、予約サイトなど)に設定することで、視聴者が気になったタイミングでそのままコンバージョンすることができます。
⑤クーポン発行
ゲームダウンロードや、実店舗への来場を促すためのインセンティブとしてよく使われるクーポンで、コンバージョンするための最後の一押しとして非常に有効となります。さらにECサイトと連携することも可能で、動画視聴後にスムーズな買い物体験を提供することができます。
⑥ブックマーク機能
特に販促/宣伝において活用される機能で、インタラクティブ動画内で「良いな」と思った商品をブックマークやお気に入りに登録することができます。同じくECサイトとの連携が可能で、一度離脱してもサイトに再度訪れればお気に入りの商品を探す手間なく見ることができます。
⑦SNSシェア
インタラクティブ動画内から直接SNSにシェアすることも可能です。理解を深めてユーザーの熱を高めることが可能だからこそ、エンディングでのSNSシェアボタンが効果を発揮し、SNS連動型キャンペーンとの相性も良いのです。
⑧電話リンク
動画内に特定の電話番号に発信するボタンを設置することで、Webサイトでわざわざ調べてもらうなどのユーザーの手間がかからず、より気軽なお問合せを促すことができます。
3.今後のマーケティングにも生かしたい
⑨ボタンの計測が可能
インタラクティブ動画では、どのボタンがどのくらい押されたかが計測できます。そのため、インタラクティブ動画の構成次第では、視聴者(=ターゲット)がどのようなことに興味があるのか/ないのかが具体的に知ることができ、今後の営業やマーケティングを、より効果的に考案することが可能です。
まとめ
以上ご紹介してきたように、インタラクティブ動画には様々なメリットがあり、様々なシーンでその価値を発揮します。 また、今回は主に使われる機能を9つご紹介しましたが、他にもインタラクティブ動画には様々な機能があります。目的ごとにこれらの機能を使いこなすことで、より多くの視聴者の目を引くコンテンツを作ることが可能となります。
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