
【プロ厳選】企業向け動画編集ソフトおすすめ3選|目的別の選び方と内製化の判断基準
「ビジネスで使える動画編集ソフトのおすすめは結局どれなのか?」 そう考えて情報を集めても、出てくるのはYouTuber向けの情報ばかりで、自社に最適なツール選びに悩む企業は少なくありません。 本記事では、LOCUSの支援実績に基づき、「目的」と「リソース」に合わせた失敗しないソフト選定の基準について解説します。
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企業が動画編集ソフトを選ぶ前に検討すべき3つのポイント
LOCUSがクライアント企業にまずお伝えするのは、「ソフトを選ぶ前に、目的・体制・予算を定義しなければ、どんなツールを導入しても失敗する」という原則です。以下のポイントを明確にせずに、機能比較や価格比較から入ることは避けるべきです。
①動画の目的とターゲット
あなたの会社が作る動画は、「誰に」「何を伝えるため」のものですか。最適なソフトを選ぶためには、まずこの「動画の役割」を明確にし、制作において何を最優先すべきかを定義する必要があります。
例えば、動画の目的によって求められる編集の質を、大きく以下の3つのタイプに分類可能となります。
- スピード・量産重視タイプ:SNS投稿、ショート動画、社内向けの軽い報告動画など。「鮮度」が命であり、凝った編集よりも「スマホで撮ってすぐ出す」スピード感や、テンプレート活用が求められます。
- 情報の正確さ・効率重視タイプ:マニュアル動画、ウェビナー、業務フロー解説など。映像美よりも「画面の見やすさ」や「テロップの読みやすさ」が最優先され、画面録画機能やスライド連携のしやすさが重要になります。
- クオリティ・ブランディング重視タイプ:会社紹介、採用インタビュー、TVCMなど。企業の信頼感に直結するため、細部までこだわった色補正、ノイズのない音声、自由度の高い演出が必須となります。
例えば、スピード重視のSNS動画を作るなら、直感的に動かせる「Canva Pro」や「CapCut」が最適解です。逆に、クオリティ重視のインタビュー動画を作るなら、色や音を緻密に調整できる「DaVinci Resolve Studio」や「Adobe Premiere Pro」が必要になります。目的を定義せず「なんとなくプロ用ソフトを買う」というのは、オーバースペックで現場を疲弊させる原因となります。
②制作体制とスキルレベル
どのような体制で制作するかを明確にしないと、 「求めるクオリティや編集者のスキル」と「編集ソフト」のミスマッチが発生します。LOCUSが見てきた失敗パターンは以下の通りです。
- パターンA:非デザイナーの担当者に高機能ソフトを押し付ける— マーケティング担当者(非クリエイター)にAdobe Premiere Proを使わせ、操作に時間がかかりすぎて本業が圧迫される。
- パターンB:無料ソフトで妥協し、品質が社内基準に達しない— 予算を抑えるためにフリーソフトを使い、テロップのデザインやトランジションが稚拙で、上司から「これでは使えない」とリテイクが続く。
- パターンC:外注前提なのに内製用ソフトを買ってしまう— 「いずれ内製するかも」という曖昧な理由でソフトを購入したが、結局外注に依存し続け、ライセンスが無駄になる。
制作体制は、「完全内製」「ハイブリッド(企画は内製、編集は外注)」「完全外注」の3パターンに分類できます。それぞれで必要なソフトのレベルが変わるため、まずは自社の体制を明文化してください。
③予算と「見えないコスト」の算出
動画編集ソフトの選定において、多くの企業が「ソフトの購入価格(ライセンス費用)」だけで判断しがちです。しかし、LOCUSが推奨するのは、導入後に発生する「学習コスト」や「環境整備コスト」といった "見えないコスト"まで含めたトータル予算で検討することです。
特に以下の3つのコスト軸を意識しないと、導入後に「意外と高くついた」という事態に陥ります。
- ライセンス費用(見えるコスト):
ソフト自体の価格です。初期費用だけでなく、サブスクリプションの月額料金や、将来的な有料アップグレード費用もここに含まれます。 - 学習コスト(見えないコスト):
担当者が操作を覚え、実務レベルに達するまでの「時間単価」です。高機能なソフトほど習得に時間がかかり、その間、担当者の本業(他の業務)が圧迫されることをコストとして換算する必要があります。 - 環境整備コスト(見えないコスト):
ソフトを快適に動かすためのPCスペック増強(メモリ増設など)や、有料フォント・プラグインの追加購入費用です。意外と見落とされがちな出費です。
例えば、Adobe Premiere Pro(月額数千円)は業界標準ですが、初心者が使いこなすには数十時間の学習が必要です。その人件費を考えれば、最初は学習コストがほぼゼロのCanva ProやCapCut(無料〜月額千円台)から始める方が、企業としての総コストを抑えられるケースも多々あります。「ソフト代」だけでなく「担当者の時間コスト」も天秤にかけて判断してください。
【レベル別】企業向け動画編集ソフトの選定方法
ここからは、各スキルレベルに応じた具体的なソフト選定のポイントを解説します。現在のチームのスキル状況と、制作したい動画の難易度を照らし合わせて選定してください。
初心者向け:直感的操作で「まずは1本」作るためのソフト
動画編集の経験がない担当者が、SNS投稿用や社内向けの簡単な動画を「時間をかけずに」作る場合に適しています。タイムラインなどの専門的な概念を理解していなくても、ドラッグ&ドロップで形にできる操作性が特徴です。
- CapCut:TikTokを運営するByteDance社のアプリ。スマホ版・PC版ともに無料で高機能な編集が可能。自動キャプション(字幕)の精度が高く、ショート動画の作成に最適。※商用利用時はフォントや楽曲のライセンスに注意が必要。
- Canva:デザインツールとして有名だが、動画編集機能も充実。豊富なテンプレートとかわいい素材が強みで、Instagramのリールやスライドショー形式の広告動画を量産できる。
- iMovie:Mac / iPhone / iPadに標準搭載。機能はシンプルだが、Apple製品同士の連携がスムーズ。撮影した映像をカットしてつなぐだけのシンプルな記録映像や日報動画なら十分対応可能。
これらのツールは学習コストがほぼゼロであることが最大のメリットです。LOCUSでは、まずこれらのツールで「動画を内製する文化」を社内に根付かせ、物足りなくなったら上位ソフトへ移行するステップアップを推奨しています。
中級者向け:ビジネス現場での「標準機」となるバランス型ソフト
テロップの位置調整、ワイプ画面の挿入、整音など、企業動画として最低限必要なクオリティを担保したい場合に適しています。初心者向けソフトより自由度が高く、プロ向けソフトほど難解ではない、企業の内製チームに最も導入しやすいラインナップです。
- Filmora(Wondershare):直感的なUIながら、キーフレームやモーショントラッキングなど高度な機能も搭載。YouTubeっぽい演出のテンプレートが豊富で、採用動画や社員インタビューの編集によく利用される。
- PowerDirector(CyberLink):日本国内でシェアが高く、動作の軽さと書き出しの速さに定評がある。画面録画機能が優秀なため、操作マニュアル動画や研修動画の制作にも強い。
- Clipchamp(Microsoft):Windows 11標準搭載のクラウドベースエディター。Microsoft 365アカウントと連携でき、PowerPoint素材の取り込みやSharePointへの保存がスムーズ。セキュリティに厳しい企業の「標準エディター」として採用が進んでいる。
この層のソフトは、マニュアル動画、ウェビナーの切り抜き、簡単な製品紹介など、社内で発生する動画ニーズの8割をカバーできます。内製化を本格始動する際は、まずこのクラスの導入を検討してください。
上級者向け:表現の限界を突破するプロフェッショナルツール
ブランディング動画、TVCM、高度な合成が必要な映像など、妥協のないクオリティを求める場合に必須となる業界標準ツールです。操作習得には時間がかかりますが、外注パートナーとのデータ連携も容易になります。
- Adobe Premiere Pro:映像制作業界のデファクトスタンダード(事実上の標準)。世界中で使われているため、トラブルシューティングの情報やプラグインが豊富。PhotoshopやIllustratorとの連携もシームレス。
- Adobe After Effects:Premiere Proとセットで使われることが多い、映像加工・合成に特化したソフト。ロゴのアニメーション、複雑なモーショングラフィックス、VFX(視覚効果)を作成する場合に必須となる。
- DaVinci Resolve Studio:ハリウッド映画でも使われるカラーグレーディング(色補正)の最高峰。近年は編集機能も強化され、一本で完結できるソフトに進化した。無料版でも驚くほど高機能だが、使いこなすには専門知識が必要。
LOCUSが支援する企業の中には、「カット編集は社内のPremiere Proで行い、仕上げのカラー補正やCG加工だけをLOCUSへ外注する」という分業体制をとるケースもあります。こうしたハイブリッドな運用を目指すなら、上級者向けソフトの導入が前提となります。
【用途別】企業が作るべき動画タイプとソフトの最適解
ここでは、企業が実際に制作する動画のタイプごとに、最適なソフトを提示します。あなたの会社が作りたい動画がどれに該当するかを確認し、ソフト選定の参考にしてください。
1. SNS広告・YouTube広告(15秒〜30秒の短尺動画)
短尺広告では、「冒頭で視聴者を引き込む」ことが最重要です。そのため、テンポの良いカット編集、目を引くテロップデザイン、BGMの選定が成否を分けます。
- 推奨ソフト:CapCut, Canva Pro, Premiere Pro
- 選定理由:CapCutは「今っぽい」エフェクトや自動キャプションが豊富で、スマホでの視聴体験に最適化されています。Canvaはデザインテンプレートを使った量産に強く、Premiere Proは細部までこだわった演出や、テンプレートの微調整を行いたい場合に必須となります。
- 注意点:CapCut内の楽曲やフォントには「商用利用不可」の素材が含まれる場合があるため、企業アカウントで運用する際は注意が必要です。権利関係がクリアな外部の音楽素材を持ち込むか、商用利用が明記されているCanvaの素材をメインに使うなどのリスク管理を推奨します。
2. サービス紹介動画・製品デモ動画(3分〜5分)
BtoB企業のサービス紹介動画では、「論理的な構成」と「図解・スライドの見やすさ」が重要です。スライド動画(パワポ+ナレーション)が中心となる場合、以下のソフトが適しています。
- 推奨ソフト:Filmora, PowerDirector, Clipchamp, Premiere Pro, After Effects
- 選定理由:FilmoraやPowerDirectorは画面録画機能が優秀で、操作デモの作成に強みがあります。ClipchampはWindows環境でのスライド取り込みが容易です。さらに、製品の魅力をアニメーションで表現するなど、競合と差別化するリッチな動画を目指す場合は、After EffectsとPremiere Proの連携が最適解となります。
- 注意点:ナレーション音声の品質が低いと、編集でカバーできない。LOCUSでは、ナレーション収録時に「指向性マイク(3,000円〜)」の使用を必須としています。
3. 採用動画・社員インタビュー動画(5分〜10分)
採用動画では、「社員のリアルな声」を伝えることが目的です。撮影素材の品質が成否を分けるため、編集ソフトは「素材を活かす」補助的な役割となります。
- 推奨ソフト:iMovie, Filmora, Premiere Pro
- 選定理由:コストをかけずにシンプルなカット編集のみを行うならiMovieで十分です。しかし、テロップで少しリッチな演出を加えたい場合はFilmora、複数カメラの映像を切り替える「マルチカム編集」や、マイクのノイズ除去など高度な整音まで行うならPremiere Proが必須となります。求めるクオリティレベルに応じて使い分けてください。
- 注意点:インタビュー動画の最大の失敗は「話者の音声が聞き取りにくい」こと。編集ソフトよりも、撮影時のピンマイク(ワイヤレスマイク)投資を優先すべきです。
4. ウェビナー・セミナーのアーカイブ動画(30分〜60分)
ウェビナーのアーカイブ動画は、「視聴維持率」が最重要指標です。単なる録画ではなく、「チャプター分割」「不要な間のカット」「スライドと講師の2画面構成」が必要です。
- 推奨ソフト:iMovie, Filmora, Premiere Pro
- 選定理由:長尺動画では、講師の「えー」「あー」という言い淀みや、無音部分をカットする作業(ジェットカット)に膨大な時間がかかります。iMovieは手動ですが、Filmoraは「無音検出機能」で自動カットが可能です。さらにPremiere Proは「文字起こしベースの編集(AI自動編集)」を搭載しており、Wordで文章を削除する感覚で動画をカットできるため、編集時間を劇的に短縮できます。
- 注意点:ウェビナー動画の視聴維持率を上げるには、「10分ごとにチャプター(目次)を挿入」「冒頭に要約(2分)を配置」といった構成設計が編集以上に重要。
5. 社内研修・マニュアル動画(10分〜30分)
社内向け動画では、品質よりも「更新のしやすさ」と「検索性」が優先されます。例えば、業務フローが変更された際に、該当箇所だけを再編集できる設計が理想です。
- 推奨ソフト:Filmora, Premiere Pro, After Effects
- 選定理由:Filmoraは「PC画面録画機能」を標準搭載しており、操作手順を録画してそのまま編集に入れる手軽さが強みです。一方、顧客データなどの機密情報に追従してモザイクをかける処理や、マウスの動きに合わせて特定のボタンを拡大強調するような高度な演出には、Premiere ProやAfter Effectsが必須となります。
- 注意点:社内動画は「誰が見ても理解できる」ことが絶対条件。ナレーション原稿を事前に作成し、読み上げるスタイルを推奨。
【コスト比較】買い切り vs サブスク、どちらを選ぶべきか
動画編集ソフトのライセンス形態は、「買い切り(永続ライセンス)」と「サブスクリプション(月額・年額)」の2種類があります。LOCUSがクライアント企業にアドバイスする際、以下の基準で判断を推奨しています。
買い切り型が適しているケース
- 動画制作の頻度が低い(月に1〜2本程度):サブスクの月額費用が割高になる。
- 予算が年度ごとに確保されている:初期投資として稟議を通しやすい。
- ソフトのバージョンアップが不要:現行バージョンの機能で十分であり、最新機能を追う必要がない。
代表的な買い切り型ソフト(およびプランがあるソフト):
- DaVinci Resolve Studio:43,980円(上級者向け・高機能)
- PowerDirector Ultimate:約13,000円(中級者向け・標準的)
- Filmora(永続ライセンス):8,980円(中級者向け・コスパ重視)
サブスクリプション型が適しているケース
- 動画制作の頻度が高い(週に1本以上):常に最新機能を使えるメリットが大きい。
- 複数人での利用:Adobe Creative Cloudのチームプランなど、ライセンスの柔軟な管理が可能。
- クラウド連携が必要:Adobe製品やCanva Proは、クラウドストレージとの統合により、チームでの素材共有がスムーズ。
代表的なサブスク型ソフト:
- Adobe Premiere Pro:月額3,280円〜(業界標準)
- Clipchamp(プレミアム):月額1,374円(Windows標準・Office連携)
- Canva Pro:月額1,500円(初心者向け・素材使い放題)
3年間の総コストで比較する
買い切りとサブスクのどちらが得かは、「3年間の総コスト」で比較するのが合理的です。以下の表は、今回ご紹介した代表的なソフトの3年間コストを比較したものです。
ソフト名 | 初期費用 | 年間費用 | 3年間総コスト |
|---|---|---|---|
Adobe Premiere Pro(サブスク) | 3,280円 | 39,360円 | 118,080円 |
DaVinci Resolve Studio(買い切り) | 43,980円 | 0円 | 43,980円 |
Clipchampプレミアム(サブスク・年払い) | 13,724円 | 13,724円 | 41,172円 |
Canva Pro(サブスク・年払い) | 12,000円 | 12,000円 | 36,000円 |
Filmora(買い切り・永続版) | 8,980円 | 0円 | 8,980円 |
この比較から、「本格的な色補正まで行うなら、長期的に安くなるDaVinci Resolve Studio」「初期費用を1万円以下に抑えるならFilmora」「常に最新AI機能とAdobe連携が必要ならPremiere Pro」という選択肢が見えてきます。自社の運用期間と予算に合わせて選択してください。
【内製 vs 外注】動画編集ソフトの導入前に考えるべき戦略的判断
ここまで動画編集ソフトの選び方を解説してきましたが、LOCUSが最も強調したいのは「すべての動画を内製すべきではない」という原則です。企業の動画活用において、「内製」と「外注」は対立概念ではなく、コスト・クオリティ・スピードの3軸で使い分けるべき補完関係にあります。
内製が適している動画タイプ
- 更新頻度が高い動画:SNS投稿、ウェビナーアーカイブ、社内向けマニュアル動画など、週単位で更新が発生するもの。
- 社内のナレッジが必須の動画:製品の技術仕様や、業務フローの解説など、外部に説明するコストが高いもの。
- 即時性が求められる動画:イベント当日のダイジェスト動画や、緊急告知など、外注していては間に合わないもの。
外注が適している動画タイプ
- ブランディング・広告動画:企業の第一印象を左右する動画は、プロの撮影・編集が必須。内製では品質が担保できない。
- 一度作れば長期間使える動画:コーポレートムービー、採用ピッチ動画、サービス紹介の基幹動画など。初期投資として外注し、高品質を担保する。
- 特殊技術が必要な動画:3DCG、モーショングラフィックス、ドローン撮影など、専門スキルが必要なもの。
ハイブリッド戦略:内製と外注の組み合わせ
LOCUSが最も推奨するのは、「企画・構成は内製、撮影・編集は外注」というハイブリッド型です。これにより、以下のメリットが得られます。
- コスト削減:企画フェーズを内製化することで、外注費用の30〜40%を削減可能。
- クオリティ担保:プロの撮影・編集により、最終成果物の品質が安定する。
- ノウハウ蓄積:企画段階で自社のナレッジが蓄積され、次回以降の制作が効率化される。
例えば、採用動画を制作する場合、「誰にインタビューするか」「どんな質問をするか」「どのシーンを撮影するか」は内製で決定し、実際の撮影と編集は外注するという分担が理想的です。この場合、内製側で必要なのは「企画書を作成するスキル」であり、編集ソフトの習熟は不要です。
【よくある質問】動画編集ソフト選びの疑問を解消
動画編集ソフトの導入検討時、多くの担当者様から寄せられる質問を厳選しました。コストパフォーマンスやPCスペック、将来的な運用体制など、ソフト選びで失敗しないための判断材料としてご活用ください。
Q1. 無料ソフトと有料ソフト、どちらを選ぶべきですか?
無料ソフト(DaVinci Resolve無料版、Clipchampなど)は、個人の趣味や社内向け動画であれば十分です。しかし、顧客や採用候補者に見せる動画では、テロップのデザイン性、エクスポート時の画質、サポート体制の面で有料ソフトが圧倒的に有利です。LOCUSでは、「無料ソフトで試用し、本番運用では有料ソフトに切り替える」という段階的アプローチを推奨しています。
Q2. MacユーザーとWindowsユーザーが混在している場合、どのソフトを選ぶべきですか?
クロスプラットフォーム対応のソフトを選んでください。Adobe Premiere ProとDaVinci Resolveは、MacとWindowsの両方で動作し、プロジェクトファイルも互換性があります。一方、iMovieはMac専用、PowerDirectorはWindows専用のため、混在環境では不向きです。
Q3. 動画編集ソフトのスペック要件は?低スペックPCでも使えますか?
Adobe Premiere ProやDaVinci Resolve Studioは、4K動画の編集を前提としているため、高スペックPC(CPU:Core i7以上、メモリ:16GB以上、GPU:NVIDIA GeForce GTX 1660以上)が推奨されます。低スペックPCで使う場合、動作が重くなり、編集作業が非効率になります。予算が限られている場合、PowerDirectorやFilmoraなど、軽量なソフトを選ぶか、クラウド型のCanva Proを利用してください。
Q4. 動画編集の学習にどれくらい時間がかかりますか?
ソフトによって大きく異なります。Canva Proなら1日、PowerDirectorやFilmoraなら1週間、Adobe Premiere Proなら1〜3ヶ月が目安です。ただし、「基本操作ができる」レベルと「プロ品質の動画を作れる」レベルには大きな差があります。LOCUSでは、初心者には「まず10本作る」ことを推奨しています。10本作れば、基本的なワークフローが身につきます。
Q5. 動画編集ソフトのサポート体制はどう選ぶべきですか?
日本語サポートの有無、チュートリアルの充実度、コミュニティの活発さを確認してください。Adobe Premiere Proは、日本語のチュートリアル動画が豊富で、質問掲示板も活発です。一方、DaVinci Resolveは英語の情報が中心のため、英語が苦手な方は学習コストが上がります。PowerDirectorやFilmoraは、日本語のサポートが手厚く、初心者に適しています。
Q6. スマホでも動画編集は可能ですか?PCは必須ですか?
短尺動画(SNS投稿用など)であれば、今回ご紹介した CapCutや Canvaのスマホアプリ版、iPhone標準の iMovieで十分です。しかし、5分以上の長尺動画や、複数素材を組み合わせる編集では、PCが必須です。特に、企業向け動画では「テロップの正確な配置」や「色補正」が重要になるため、PCでの作業を推奨します。
Q7. 動画編集ソフトの買い替え時期はいつですか?
以下の3つのタイミングで買い替えを検討してください。(1)現在のソフトでは対応できない機能が必要になった時(例:4K編集、マルチカム編集)、(2)編集作業が非効率で、時間がかかりすぎている時、(3)ソフトのサポートが終了した時。特に、買い切り型ソフトは、OSのアップデートに対応しなくなるリスクがあるため、3〜5年ごとの見直しが必要です。
【まとめ】動画編集ソフト選びは「目的とリソースの定義」から始めよう
この記事では、企業が動画編集ソフトを選ぶ際の戦略的アプローチを、LOCUS流のフレームワークで解説しました。最後に、重要なポイントを整理します。
- ソフト選びの前に、目的・体制・予算を明文化する:「誰が」「何のために」「どのレベルの品質で」作るのかを定義しないと、どんなソフトを選んでも失敗します。
- スキルレベルに合わせたソフトを選ぶ:初心者にPremiere Proを押し付けるのは非効率。Canva ProやPowerDirectorから始め、段階的にステップアップする戦略が正解です。
- 内製と外注を使い分ける:すべてを内製する必要はありません。「コスト・クオリティ・スピード」の3軸で、内製と外注を戦略的に使い分けてください。
- 運用体制を整備する:ソフトを導入しただけでは成果は出ません。操作マニュアル、素材管理ルール、制作フロー、KPI設定まで含めて、運用体制を構築してください。
LOCUSがこれまで2,000社以上を支援してきた経験から、「動画編集ソフト選びは、手段の選択ではなく、戦略の一部である」ということです。動画を活用する目的を明確にすることで、最適なソフトを選定しましょう。

監修者
渡邊 友浩(株式会社LOCUS 事業推進グループ チーフ)
2017年、動画制作・動画マーケティング支援を行うLOCUSに入社。営業としてBtoB/BtoC問わず累計80社以上の動画活用を支援。現在は事業推進グループとして、宣伝会議やデジタルハリウッドSTUDIOをはじめ、企業・団体向けセミナーで多数登壇。現場で培った経験をもとに、企業のYouTube活用やブランディング動画など、動画マーケティングの戦略立案と実践的な活用ノウハウを発信し続けている。




