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2023-04-28 12:16

YouTubeショート動画の制作から投稿方法、ポイントなどについて解説

2017年頃から人気に火がつき始めたTikTokの爆発的な普及に象徴されるように「短尺動画」が若い世代を中心に流行している中YouTubeでも「YouTubeショート」がスタート。YouTuberやインフルエンサー、もともとTikTok中心のクリエイターも積極的にYouTubeショートの動画を投稿しています。

今回の記事ではYouTubeショート動画の制作から投稿方法までを解説。2023年から収益化も始まったYouTubeショートのポイントなどを紹介します。

 

YouTubeショート動画とは

YouTubeショート動画とは、YouTube内で1分以内の短い動画を配信できるYouTubeプラットフォームの新たなサービスのことを指します。YouTubeショート動画の特徴は縦長フォーマットであり主にスマートフォンで視聴する事を前提とした動画となります。

従来、YouTubeで普及している横長の16:9の動画ではYouTubeショート動画と認識はされませんので注意が必要です。
YouTubeショート動画のアスペクト比は9:16(TikTokと同様)となり、画像解像度は1080 ピクセルx 1920ピクセルとなります。
この比率で投稿する事で余白が無く、モバイルデバイスの画面全体での動画配信となり没入感を醸成する事が出来ます。
※縦長動画のほか、正方形の動画もYouTubeショート動画としてアップロード可能です。

 

ショート動画の「尺の長さ」と「再生回数」の関係

では実際に投稿されている動画の長さはどれぐらいが多いのかですが、海外の様々なジャンルの33チャンネルにおける計5,400本のショート動画の傾向から抜粋した資料によると、20~40秒が全体の過半数を占め、10秒以下の短尺は全体の3%程度となっているようです。また、尺の長さに応じて平均再生回数は増加する傾向が見られるなどのデータが取れています。

これらのデータから作り手側はショート動画を20~40秒に収まる内容で制作する傾向が多いといえますが、視聴者側は50~60秒の方が満足度は高く、YouTubeはショート動画の尺は長い方を評価している可能性があると推察されます。

 

ショート動画の「再生時間」と「再生回数」の関係について

下記グラフから平均再生時間の増加に伴い、平均再生回数も増加していると読み取ることができ、100万再生を期待する場合は30秒以上の動画視聴が求められ、拡散するには企画の良し悪しとは別に一定の尺を考慮した制作が必要であると考えられます。

<ポイント>
・平均再生時間が長いほど平均再生回数が伸びる。・尺が短い動画は伸びないという意味ではない。連続して繰り返し視聴される動画は、動画の尺よりも再生時間が長くなることもあり、平均再生回数が伸びることになる。※例えば、30秒の動画が完全視聴された場合、再生時間は30秒でありグラフの20~30秒(0.2M)の箇所に該当する。ただし、同じ人に連続して2回完全視聴された場合は平均再生時間は60秒となり、グラフの50~60秒(4.1M)に該当する。

・本グラフでは60秒以降のデータがないため、連続視聴を除いて算出している可能性はあるが、その場合は”尺は60秒にして、完全視聴される内容にする”ことがショート動画を拡散させるポイントであるといえる。連続視聴による時間が有効であれば、短くてもループする内容を作ることもポイントとなり得るが、ループにも限界があるため、いずれにしても尺を長く作ることは重要である。

 

ショート動画の「スワイプ率」と「再生回数」の関係について

次に、ショート動画のスワイプ率と再生回数の関係についてですが、ショートフィードに表示されやすい・されにくい動画の基準はスワイプの割合が関係していると考えられます。スワイプされずに視聴される割合が60%を下回る場合は、拡散が期待しにくいため動画の見直しが必要といえますのでご注意ください。

<ポイント>
・横軸は、ショートフィードに動画が表示された際にスワイプされずに視聴された割合となる。縦軸は再生回数。
・スワイプされずに視聴された割合が60%を超えると、10万再生を超える動画が現れることが判明。60%を超えれば再生回数が担保されるわけでないが、
再生回数の多い動画は例外なくスワイプされずに視聴された割合が  高くなる傾向にある。

・スワイプを防ぐ方法としては、冒頭のシーンで視聴者の手を止まらせるための見た目の工夫が必要であるといえる。
人の感情を引き出しやすい文言やビジュアル、注意を引く音楽の設定などが要素としてあり得る。
ショート動画は通常動画のようなサムネイルが存在しないため、冒頭を静止画としても成立するようなデザインにすることが重要である。

・スワイプの割合が高く再生回数の多い動画が存在しないのは下記理由と想定。
「フィードに表示→スワイプの有無・視聴維持の長さ→Googleが動画の良し悪しを判断→フィードに表示される割合の増減」というアルゴリズムと仮定すると、
スワイプは打席の数、露出の機会であり、そのパフォーマスによって再度打席に立てるかが決まるため、スワイプ率が高いことは再生される機会が失われる。

ショート動画の露出を増やすためには、ショートフィードにおいてスワイプを防止するための冒頭の工夫が重要だといえます。
また冒頭は通常動画のサムネイルと同様に、静止画としても成立するビジュアル、かつ、注意を引く音を加えるのが望ましいため、動画制作時にはこれらの工夫が重要となります。

 

次に、通常動画と比較したショート動画の特徴について触れます。

 

ショート動画の特徴

ショート動画の再生数を増やすための重要なポイントは「いいね数」と「コメント数」となるため、コメント欄の解放やコメントを促すような呼びかけをコンテンツに盛り込むことを推奨します。
通常動画とは異なり、ショート動画はタイトルやサムネイルよりも冒頭の演出が重要となります。スルーされない冒頭にするため、動画配信後にアナリティクス等を用いて分析をし、視聴者のニーズに合った題材の切り口が何なのかを調査分析し、次回施策に繋げていく事が重要となります

 

動画の冒頭のポイント

ショート動画の場合は冒頭の数秒で見るべき動画か判断されてしまうため下記4点に当てはまらないと判断された場合はすぐにスクロールされてしまう。

 

冒頭でスクロールをさせないための要素

❶ インパクトのある演出
例)意外な人物や場所,装飾等

❷ 冒頭では内容が分からない構成
例)クイズ,内容と関係ない映像等

❸ 親近感を与えるトピック
例)社員数〇名以下,中小企業等

❹ 話題となっている題材
例) 中小企業の残業代割増率等

 

 

題材の切り口

題材の切り口が重要な理由:動画を視聴してもらうためには、その内容が有益/共感/面白いのいずれかである必要となるため、これらに当てはまる題材の切り口を見つけることが、結果的に視聴者を増やし、顧客の獲得につながります。
ニーズに合う題材の切り口を見つけるために配信後の分析で実施すべきこと

❶ 市場調査

❷ 競合調査

❸ 検索ボリュームの調査

❹ ①〜③の傾向を分析

 

題材の選定に関しては競合の状況や動画のそもそもの目的や位置づけ自社で訴求できるメッセージや要素などの状況によってその選定の条件が異なります。既に公開した動画のダイジェスト版や見どころのみを抽出したもの、切り抜き動画などのコンテンツもありますが、様々な仮説を立てた上でトライアンドエラーを繰り返してみて、自社の勝ちパターンを見つけることが重要となります。

最後にYouTubeショート動画の投稿方法についてご紹介します。

YouTubeショート動画の投稿方法

スマートフォンでのYouTubeショート動画の投稿方法

YouTubeショート動画は、基本的にスマートフォン1つあれば投稿できます。撮影・編集・投稿の基本的な流れは下記のとおりです。

  • YouTubeアプリにログイン
    YouTubeショート動画は、従来のYouTubeから作成することができます。YouTubeアプリをダウンロードして、ログインしてください。
  • 録画モードの起動・撮影時間選択

動画を撮影する前に下準備を行います。

 

ホーム画面の「+」マークから「ショート動画作成」を選択して、動画の秒数を決定。
撮影済の動画を活用する際は、撮影画面の左下にあるカメラロールから対象の動画を選択。

「音楽」を選択
サウンドを追加をタップし、おすすめ一覧、もしくは検索をして音楽を選定。青丸の→をタップすると動画に適用されます。
サウンドの中で活用したい部分を選択し、完了をタップしたら終了です。
※音楽は編集中でも選択・変更可能です。また、右上にあるマークではそれぞれ「インカメラ・アウトカメラの切り替え」「速度」「タイマー」「フラッシュの有無」を選択できます。

3、撮影・録画開始
画面の赤丸部分を押すと撮影が始まります。撮影時には先に選んだ音楽が流れるので、音に合わせて撮影しましょう。途中で撮影を中止して「速度」を変えたり、「インカメラ・アウトカメラの切り替え」をしたりすることで演出を加えることができ

ます。「タイマー」を使用すると、あたかも瞬間移動したような動画も撮影できますので、皆さんのアイデアで色々な撮影方法にトライしてみてください。

4、動画編集
撮影後は編集作業です。編集機能は「音楽の変更や使用箇所の選定」、「テキスト入力と挿入箇所選定」「画面のフィルタ」となります。

5,制作した動画の投稿
編集が完了したら、タイトルを入力して投稿。「#shorts」とタイトルに入力することで、「おすすめ」に表示されやすくなると公式でもアナウンスされているのでいれることをおススメします。

※YouTubeショートは、スマートフォンで撮影から投稿までを行うことがメインとなりますが、スマートフォンで撮影した動画があれば、パソコンからでも投稿が可能となります。ですが、スマートフォンでの投稿のような編集機能はありませんので、あらかじめ編集をした動画が必要となりますのでご注意ください。

 

手順としては、

1、YouTube Studioにログイン
2、動画をアップロード
3、動画を投稿

と通常動画の投稿と同様のフローとなりますが、ショート動画としてアップロードする動画は下記の条件を満たしておく必要があります。

・60秒以内
・アスペクト比(動画の縦横のサイズ比)は「正方形」もしくは「縦長」
・「タイトル」もしくは「説明」欄に「#shorts」と入れるのを忘れないようにしてください。

再生時間の長さと再生回数の多さに相関性があることから、YouTubeは視聴時間の長い動画を”良いショート動画”として拡散している可能性があり、ショート動画を拡散させるためには尺を長く高い満足度を提供できるコンテンツの考案が必要となります。

手軽に閲覧できるショート動画は、気楽さや中毒性から多くのユーザーに受け入れられているため、コンテンツとしてだけでなくチャンネル登録をさらに促進させるためのツールとしても企業のマーケティングにおいても注目の動画メディアとなりますので、ぜひ皆さんも試してみてください。

LOCUSではYouTubeチャンネルのコンサルティングにおいても多数の実績がございますので、YouTubeショート動画にご興味がございましたらお気軽にお問合せください!

 

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