
Threads(スレッズ)とは?
FacebookやInstagramを運営するMeta社が、Threads(スレッズ)という新たなSNSの開発をしました。Twitterに類似したテキスト型のSNSで、イーロン・マスク氏が買収し、運営が変わったTwitterに対抗して発信されたと考えられます。
サービス開始から5日で登録者数1億人を超えるという脅威のスピードで、拡散しているThreads(スレッズ)ですが、その背景には、Twitterの度重なる不具合が関係しています。新規投稿が検索結果に表示されない、ハッシュタグ検索ができないなど、原因不明の不具合があり、不信感が募りはじめたタイミングで、Meta社がThreads(スレッズ)を配信しました。
そのため、多くのユーザーがThreads(スレッズ)に試験的に乗り換えることを試みたのです。Meta社は、FacebookとInstagramを運営する大手ですから、すでにどちらかのSNSを利用しているユーザーにとっては、他のSNSとの連動という観点からも導入しやすいSNSなのです。
TwitterとThreads(スレッズ)相違点
テキストベースのSNSであり、デザインもほぼTwitterと同じですが、いくつかの相違点もあります。
TwitterとThreadsの違い
Threads | ||
利用するアカウント | Twitterアカウント | Instagramアカウント |
文字数の制限 | 無料:最大140文字 (全角) 有料:最大12,745文字 (全角) | 最大500文字 (全角) |
画像:枚数制限 | 最大4枚 | 最大10枚 |
動画:時間制限 | 無料:最大140秒 有料:ウェブは最大120分, アプリは最大10分 | 最大5分 |
投稿の下書き | ◯ | × |
投稿の取り消し | 有料のみ投稿後、5秒/10秒/20秒/60秒 で可能 | × |
ダイレクト メッセージ(DM) | あり。相互フォロー以外は有料 | なし |
ハッシュタグ | ◯ | × |
検索 | アカウント、ツイートなどが検索対象 | アカウントのみ検索対象 |
ブックマーク | ◯ | × |
翻訳機能 | ◯ | × |
PC/ウェブからの利用 | 投稿・閲覧など可能 | プロフィールとスレッド確認のみ。 タイムラインは閲覧不可 |
用語の違い:投稿 | ツイート | スレッド |
上記のように、文字数や画像の枚数や動画の尺においてはThreads(スレッズ)が優位ですが、DM機能や検索機能としてはTwitterが優位と考えられます。
ただし、Twitterの有料アカウントのTwitter blueに登録した場合は、投稿できる文字数や動画の尺の縛りはほぼなくなります。月額980円ですが、ビジネスシーンで利用する場合には、情報の拡散能力の高さで考えると、高くない投資と言えるでしょう。
Twitter blueに登録すると青いチェックマークが点灯し、信頼性の高いアカウントとして認知されやすくなります。
Twitterの問題点とトラブル

Twitterは、イーロン・マスク氏の買収以前からトランプ氏のアカウントを凍結したり、真偽不確かな情報に対する規制をしたりと、さまざまな情報に対する規制を強めていました。 それは、必ずしもTwitterに限った話ではなく、情報の拡散のスピード感が早まり、炎上の頻度が高くなった現代において、正確な情報の発信と正誤の判断は、必要な配慮であると考える向きもあります。

しかしながら一方で、それを言論の自由を奪うものだとして反論する意見もありました。イーロン・マスク氏はどちらかといえば後者の方で、買収後にトランプ氏のアカウントを復活させたり、人の手による意図的な情報操作がされないような変革をしてきたのです。
結果としてリベラルな情報が以前よりも発信されにくくなったとか、保守寄りのSNSになったと言われるようになりました。その背景には、実は以前のTwitter社内において、リベラルな情報を積極的に拡散するよう社調整している部門があったと言われているからなのです。
イーロン・マスク氏による大量解雇によってそれら人の手による調整役の多くがいなくなったとされています。
言論の自由というのは、通常リベラルな思想に基づく考え方であるのに、逆に保守の発信力を高めることになるというのは、不思議な構造です。
しかしながら、よく言えばイーロン・マスク氏の起こそうとしている変革は、正しくフラットな環境をつくろうとしているのかもしれません。
大量解雇やシステムの変革が影響してか、Twitterは新しいツイートの読み込みができないなどのトラブルに見舞われ、多くのユーザーが不信感から他のSNSへ移行しようとしています。
そのタイミングで発信されたのがThreads(スレッズ)なのです。
5分の動画は必要か?

TwitterとThreadsの動画投稿機能
Twitterの動画の投稿が2分程度なのに対してThreads(スレッズ)は5分の動画を投稿することができます。動画の投稿はテキストベースのSNSにおいてそれほど重要ではないですが、とはいえ適宜必要に応じて動画投稿も行うことがあります。
使用頻度の高いユーザーが、有料のTwitter blueに登録して長尺の動画を投稿するのと同じで、必要に応じて適度な尺の動画が投稿できる機能は有用なのです。
動画の尺の長さは2分ほどあれば、最低限の情報は伝えられますが、長尺の解説動画や、トークに力を入れているインフルエンサーなどであれば、ある程度の長さがある動画の方が情感を伝えやすいこともあります。
そういう意味では、Threads(スレッズ)に慣れると動画をメインに使用するユーザーには、有用である可能性があります。 動画投稿SNSといえばYouTubeやTikTokですが、Threads(スレッズ)が新たな動画SNSとして認知されていく可能性がないとは言えません。
Threads(スレッズ)のメリット

文字数が多いことや画像の枚数が多いことは特段大切ではないと考えがちですが、それはあくまでTwitterを基準にして考えた時の趣向です。
無償で500文字まで書けて、写真が複数枚投稿できることによって副次的な流行が生まれる可能性が必ずしもないわけではありません。
現在のTikTokをはじめとするショート動画やYouTubeの動画の長尺化を誰が予想できたでしょうか? トレンドは日々流動的に変化し、新たな流れが予想もつかないカタチで発生します。
Threads(スレッズ)という新たなSNSが、ただのTwitterの模倣SNSではなく、動画の投稿に強みを持つなど別の受け皿となって新たな隆盛を極める可能性も十分にあるのです。
また、Meta社のマーク・ザッカーバーグ氏は、Threads(スレッズ)はオープンでフレンドリーなSNSにしたいと標榜しています。
Twitterは、オープンではありますが、時に炎上の温床となり、真偽不確かな情報が拡散されやすいというデメリットがあります。
もしThreads(スレッズ)が、そのようなネガティブな情報の連鎖を積極的に、かつ有意義にセーブできるSNSになることができるなら、多くのユーザーがThreads(スレッズ)に移行するかもしれません。
ただし、情報を制御するということは、オープンな情報交換とは対義になるので、簡単なことではありません。もし、情報統制されているとユーザーに認知されてしまうと、このようなSNSにとってはマイナスに働きます。
Threads(スレッズ)のデメリット
Threads(スレッズ)は現在のところ、ハッシュタグをつける機能やキーワード検索をする機能がついていません。そのため、アカウントの検索はできてもキーワードで何かを探し出すということができないのです。
このことは実は、Twitterに今起きているトラブルと同じ現象がデフォルトであるということで、Threads(スレッズ)が現況でTwitterよりも使いやすいということにはならないことを示しています。
ハッシュタグがつけられないことは、特に情報の拡散を主たる目的とするテキストSNSにとっては致命的と言わざるを得ません。しかし、すでにInstagramやFacebookに実装されている機能であることを考えると、これからハッシュタグや検索に対応していくようになるとい考えているユーザーは多いと考えられます。
ハッシュタグやキーワード検索、DMの機能が実装された場合、他のSNSと連携しやすいという強みがあるThreads(スレッズ)は、Twitterよりも優位に立つと考えられます。
Twitter vs Threads(スレッズ)の行方

結局、使いやすさで考えたら現時点ではトラブルの起きないTwitterの方が優位であると考えられます。しかし、今後もTwitterがトラブルを回避できず、Threads(スレッズ)が次々とサービスを拡張していく場合、明らかにユーザーはThreads(スレッズ)へと流れていくでしょう。
逆にTwitterがここから問題をクリアして安定させていった場合、Threads(スレッズ)の立ち位置は、Facebookやインスタグラムとの連動性が高いということ意外に大きな価値がなくなってしまいます。
いずれにしてもこれから数年のうちにどのように変化していくか見極めることで、この類似した2つのSNSの勝敗の行方は見えてくるでしょう。
TikTokのように突然変異のようにして出現したSNSのショート動画が世を席巻することもありうる時代ですから、今後もTwitterやThreads(スレッズ)が必要とされ続けるかは分かりません。
時代の潮流とニーズの変化にどう対応し、流れを掴むか。そのスピード感は年々早くなっています。適宜情報に耳を澄まし、認知して的確に取り込んでいく必要があります。
LOCUSでは各種SNSでの有効な動画活用方法など、多数の実績がございます。SNSに限らず、YouTubeやテレビCM、サービス紹介サイトやランディングページなどで動画をどのように活用すべきかなど、クライアント様の課題に合わせて柔軟にご提案をさせていただいております。
ビジネス全般において動画のご活用にご興味がおありでしたら是非こちらからご相談ください。
