
アニメーション動画とは?種類・メリット・費用感をわかりやすく解説
アニメーション動画の制作を検討する際、表現方法や費用の決め方で迷うことはありませんか。表現方法によって費用は大きく変わるため、種類を理解しないまま予算を検討すると、判断を誤りやすくなります。
同じ尺の動画でも、デザインの描き込み量や動きの複雑さによって、費用が数倍異なることがあります。表現方法と費用は密接に関わっているからこそ、まずは種類とメリットを整理し、そのうえで費用が決まる仕組みを理解しておくことが重要です。
本記事では、表現方法・メリット・費用の3つの観点から、自社に合うアニメーション動画の選び方を整理していきます。弊社は2,000社以上の動画制作を手がけてきました。その実績をもとに、表現方法ごとの特徴と価格帯別の事例を具体的に紹介しますので、社内での予算化や決裁の場面でもお役立てください。
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アニメーション動画とは?
アニメーション動画とは、イラストや図形、テキストなどに動きを加えて構成する動画のことです。実写動画とは異なり撮影の工程がなく、企画段階で固めた構成に沿ってイラストや素材を制作し、それに動きをつけて仕上げます。ロケーションやキャストを手配する必要がない点も、実写との大きな違いです。
抽象的な概念やサービスの仕組みなど、実写では説明しにくい内容も、アニメーション動画なら視覚的にわかりやすく伝えられます。
なお、アニメーション動画はモーショングラフィックスと呼ばれることもあります。もともとモーショングラフィックスは、図形や文字に動きを加える表現技法そのものを指す言葉ですが、現場ではアニメーション動画とほぼ同じ意味で使われることが多く、本記事でも同様に扱います。
活用される場面は、商品・サービス紹介動画やブランディング動画、採用動画、会社紹介動画など多岐にわたります。共通しているのは、伝えたい内容を視覚的に整理し、理解を促進したいという目的です。次の章では、代表的な表現方法を実際の制作事例とともにご紹介します。
アニメーション動画の表現方法
伝えたい内容や予算によって、適した表現方法は変わってきます。まずは全体像を一覧で確認し、そのうえで各手法を選ぶ際に押さえておきたいポイントを、弊社の制作事例とともにご紹介します。
表現方法 | 特徴 | 向いている用途 |
イラストアニメーション(2D) | 平面的なイラストに動きを加える、最も採用例の多い手法 | サービス紹介、商品紹介など幅広い用途 |
インフォグラフィック | グラフや図表、数値データで情報を整理して見せる | 統計データや導入効果など根拠を示したい説明 |
キャラクターアニメーション | オリジナルキャラクターによる感情表現・ストーリー展開 | ブランドイメージの構築、採用動画 |
タイポグラフィアニメーション | 文字そのものを主役にして動かす | サービス名・キャッチコピーの認知向上 |
3Dアニメーション・アイソメトリック表現 | 立体的な奥行きで構造や空間を表現する | 製品構造の説明、会社紹介動画 |
パラパラ漫画風アニメーション | 手描き風のイラストで温かみのある雰囲気を演出する | 採用動画など情緒的なメッセージの訴求 |
ホワイトボードアニメーション | 手書き風に描かれる過程を見せる | 学術的な説明、講義のような構成の動画 |
イラストアニメーション(2D)
採用例が最も多い手法ですが、選ぶ際の分かれ道は素材です。購入素材を使うか、オリジナルで描き起こすかによって、費用も完成イメージの独自性も変わってきます。コストを抑えたいのか、ブランドらしさを出したいのか、優先順位を先に決めておくと制作会社との打ち合わせがスムーズです。
株式会社ネットプロテクションズ様の「NP掛け払い」プロモーション動画では、企業間後払い決済サービスの課題提起から解決策、サービスの特徴までを、イラストと細かいアクションで表現しました。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/netprotections
インフォグラフィック動画
「説明したい」より「根拠を示したい」場面で選ばれる手法です。グラフや数値の見せ方一つで説得力が大きく変わるため、デザインのクオリティがそのまま信頼性の印象に直結する点に注意が必要です。
厚生労働省様の「国民生活基礎調査」プロモーション動画は、堅いイメージを払拭するため、アニメーションとインフォグラフィックを組み合わせて制作しました。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/mhlw
キャラクターアニメーション
オリジナルキャラクターを立てる分、初期の企画段階でキャラクター設計の工数がかかる手法です。一方で一度作ったキャラクターはシリーズ展開や他クリエイティブへの転用がしやすく、長期的なブランド資産として活用できる点が強みになります。
イタンジ株式会社様の「Cloud ChintAI」サービス紹介動画では、口頭では伝えづらいサービス内容を、サービスキャラクターを使ったアニメーションでわかりやすく伝えました。Webサイトなどのクリエイティブと動画のテイストを統一する目的もありました。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/itandi-2
タイポグラフィアニメーション
情報量を絞り込む潔さが求められる手法です。文字を主役にする以上、サービス名やキャッチコピーそのものの強さが動画の完成度を左右するため、企画段階でのコピーワークが特に重要になります。
ソフトバンク株式会社様の「ソフトバンクメッセージリンク」プロモーション動画は、メッセージサービスであることとサービス名の認知を目的に、タイポグラフィを中心とした構成にしています。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/softbank
3Dアニメーション・アイソメトリック表現
奥行きや立体感を出せる分、他の手法に比べて制作工数が多くなりやすい手法です。アイソメトリック表現とは、建物や街並みを斜め上から見たような構図で描くスタイルのことで、Webサイトのデザインリニューアルと合わせて採用されるケースもよく見られます。
テクノブレイブ株式会社様のコーポレートブランディング動画は、Webサイトのリニューアルに合わせ、トップページの新デザインとの統一感を持たせるため、アイソメトリックな表現で未来の世界観を描きました。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/tbrave
パラパラ漫画風アニメーション
「丁寧に説明する」よりも「感じてもらう」ことに向いた手法です。あえて情報を絞り、セリフを入れないことで視聴者自身に解釈の余白を残せるため、企業の主張を前面に出したくない場面でも効果を発揮します。
株式会社ジェイアール東海パッセンジャーズ様の採用ブランディング動画は、イベントのエンディングで上映する目的で制作されました。視聴者自身の観点で観て考えてもらうため、あえてセリフなしのパラパラ漫画として構成しています。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/jr-cp-2
ホワイトボードアニメーション
採用される場面は他の手法に比べると限られるものの、複雑な仕組みを段階的に説明したい場合には強みを発揮します。手書き風に描かれていく過程そのものが視聴者の理解を後押しする効果は、研究でも示されています。
東京海上日動火災保険様の「ちょいのり保険」プロモーション動画では、難しく分かりにくいイメージの保険をわかりやすく伝えるため、ホワイトボードアニメーションを採用しました。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/tokiomarine-nichido-2
アニメーション動画のメリット
アニメーション動画には、実写動画にはない特徴がいくつかあります。
- 複雑な内容や無形商材をわかりやすく伝えられる
- 実写では表現しにくい世界観・概念を描ける
- 表現の幅が広くテイストを調整しやすい
- 実写と比べて費用を抑えやすい選択肢がある
- 多言語・グローバル展開に対応しやすい
中でも大きいのは、複雑な内容や無形商材をわかりやすく伝えられる点です。Webサービスのような形のない商材は、画面キャプチャやイラストを使って論理立てて説明できるため、機能が多いSaaSサービスの仕組みを説明する場合などは、実写よりも理解を促しやすくなります。
実写では表現しにくい世界観や概念を描けることも強みです。ロケーションやセット、キャストを必要としないため、過去の時代背景を再現したい場合でも、実写のように莫大な費用をかけずに表現できます。
表現の幅が広く、テイストを調整しやすい点も見逃せません。スタイリッシュなデザインから親しみやすいデザインまで、ターゲットや商材の世界観に合わせて柔軟に作り分けられます。
費用面では、ロケーションやキャストの手配が不要なため、内容によっては実写よりもコストを抑えた制作が可能になります。表現の複雑さによって費用は変動するものの、選択肢の幅が広いことは確かです。
多言語展開のしやすさも見逃せないポイントです。テロップやナレーションの差し替えだけで対応でき、実写のように出演者の口の動きに合わせる必要がないため、グローバル展開を見据えた動画にも向いています。
アニメーション動画の費用はどう決まるか
「アニメーション動画は尺2分でいくら」という料金表を見かけることがありますが、この考え方には注意が必要です。費用を左右するのは尺そのものではなく、その中に含まれる作業工数だという点が重要です。
作業工数とは、関わるスタッフの人件費と作業時間の積み重ねのことです。この工数がどの工程で発生するかを見ると、実写動画とアニメーション動画の違いが分かります。実写動画は企画費・撮影費・編集費の3工程で構成されますが、アニメーション動画には撮影の工程がありません。そのため、企画費と編集費の2工程で費用が構成されます。撮影費が発生しない分、同じ予算でも実写より表現の選択肢が広がりやすいといえます。
【実写動画とアニメーション動画の費用構成・工程比較図】

費用を左右する4つの要因
アニメーション動画の費用は、主に編集工程にかかる以下の要因の組み合わせで決まります。
- デザインの細かさ
- 動きの多さ・複雑さ
- 素材の数と調達方法
- 尺(長さ)
デザインの細かさは、イラストの描き込み量に比例して費用が変わる要因です。シンプルなアイコンは比較的安価ですが、キャラクターの表情や背景まで緻密に描き込むほど、制作時間がかかり費用も上がります。
動きの多さ・複雑さも、編集の作業工数に直結します。単純なスライドインだけのアニメーションよりも、キャラクターが自然に歩く、物体が立体的に回転するといった3次元の動きを加える方が、費用は高くなります。
素材の数と調達方法も価格に反映されます。動画内で使用する素材が多いほど作業量は増え、安価なストック素材を購入するかオリジナルで描き起こすかによっても費用は変わり、一般的には描き起こしの方が高くなります。
尺もこれらの要因のひとつではありますが、デザインや動きの複雑さに比べると影響度は小さいといえます。アニメーションは尺の分だけ作業が必要になるため、実写よりも尺に比例して価格が上がる傾向がある、という程度に捉えるとよいでしょう。
【アニメーション動画の費用を左右する4つの要因】

価格帯別の目安と特徴
ここまでの要因を踏まえ、弊社の制作実績をもとにした価格帯別の目安をご紹介します。
価格帯 | 表現レベルの目安 | 向いている用途 |
50万円~100万円 | 購入・支給素材を中心とした2Dアニメーション。シンプルな動きで重要なポイントを強調する演出 | サービス紹介、商品紹介など情報伝達を重視する動画 |
100万円~ | 素材数を増やし、背景までデザインを施したオリジナルイラストによる制作 | ブランドの世界観を表現したいサービス紹介・コンセプト動画 |
200万円~ | 細かい動きを加え、アイソメトリック表現などで奥行きや立体感を持たせた制作 | ブランディング動画や複数のステークホルダーに向けた説明動画 |
300万円~ | 絵の点数が多く、動きも細かい。尺が5分を超える場合は演出 | 大規模なプロモーション動画、会社紹介動画 |
これらは弊社の実績をもとにした目安であり、依頼先や案件の内容によって変動します。音楽や効果音の制作費、ナレーション費、翻訳費なども別途発生することが多いため、見積もりを確認する際は全体の構成を把握しておくことをおすすめします。
LOCUSの制作事例
価格帯ごとの目安をより具体的にイメージしていただくため、各社が抱えていた背景や課題とともに、実際の制作事例をご紹介します。
50万円〜100万円帯の事例
高千穂交易株式会社様が抱えていた課題は、人工知能を搭載した次世代の自動販売機「PickShop」という、聞いただけではイメージしづらい新しい製品をどう訴求するかという点でした。そこで製品が求められる時代背景や導入メリットをアニメーションで描き、活用シーンのケーススタディも交えることで、視聴者の興味を段階的に醸成する構成にしました。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/takachiho-kk
営業活動での活用を見据えていたのが、CAC Holdings様の「エンタープライズアジャイルサービス」プロモーション動画です。アジャイル開発とウォーターフォール開発の違いという、商談の場で説明に時間がかかりがちなテーマを動画に落とし込み、エンタープライズアジャイル開発の強みを端的に伝える構成にしています。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/cac-holdings
100万円〜帯の事例
住宅という商材は、間取りや性能だけでは魅力が伝わりにくいものです。株式会社ハウセット様の「Towaie」コンセプト動画では、家のイメージや生活感、液状化への配慮といった暮らしの安心感までを伝えるため、イラストをすべてオリジナルで描き起こしました。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/housset
200万円〜帯の事例
社内外の幅広いステークホルダーに向けて発信する必要があったクオールホールディングス株式会社様の調剤薬局ビジョンムービーでは、未来の調剤薬局の在り方やDXの取り組みという抽象度の高いテーマを、具体的なテクノロジーやケーススタディを交えながら、イラストとアニメーション演出にこだわって描きました。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/qolhd
企業理念に基づく取り組みという、ともすれば抽象的になりがちなテーマを扱ったのが、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ様の「社会デザイン活動」コンセプト動画です。未来展望への理解を促すため、アニメーションでコンセプトを具現化し、視聴者が直感的に把握しやすい構成にまとめています。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/nttdata
300万円〜帯の事例
「積み立てNISA」は制度として分かりやすく伝えることが難しいテーマです。金融庁様のプロモーション動画では、コミカルな掛け合いのストーリーを採用することで、堅いテーマを最後まで飽きさせずに見てもらう工夫をしました。Webサイトと公式YouTubeチャンネルの両方で公開されています。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/fsa
蝶理株式会社様の会社紹介動画で重視されたのは、日々の生活と事業内容との関連性をどう伝えるかという点でした。アイソメトリックの表現を活用し、細部まで表現できるデザインにこだわることで、生活との結びつきを視覚的に描いています。
制作実績はこちら:https://www.locus-inc.co.jp/works/chori
アニメーション動画を企画する際のポイント
アニメーション動画を企画する際は、いくつかの段階を踏んで整理すると、その後の打ち合わせがスムーズになります。整理の際は、5W2Hのフレームワークを活用すると効果的です。
- 目的(Why):マーケティングなら認知拡大か資料請求の増加か、採用なら母集団形成か選考プロセスの改善か
- ターゲット(Who):誰に向けた動画なのか
- 伝えるメッセージ(What):何を伝えたいのか。詰め込みすぎると訴求力が弱まるため、絞り込みが重要です
- 活用シーン(Where):広告か、展示会か、商談資料か
- 予算・スケジュール(How much・When):表現方法によって費用が変わるため、4つの変動要因を踏まえた目安が必要です
これらの項目を社内で整理しておくと、制作会社との打ち合わせが具体的になります。特に目的とターゲットは、表現方法や価格帯の選定にも直結するため、最初に固めておきたいポイントです。
参考になる動画をあらかじめピックアップしておくことも有効です。内容そのものよりも、表現方法やデザインのテイスト、演出の方向性を共有できる動画を選んでおくと、複数の制作会社とのやりとりがスムーズになります。これらを整理したうえで制作会社にオリエンテーションを行うと、提案の精度が上がりやすくなります。
失敗しない制作会社の選び方
費用への理解が深まったら、次に重要になるのがパートナー選びです。価格だけで判断せず、以下の観点を確認することをおすすめします。
- 過去の制作実績が自社のイメージに近いか
- 担当者とのコミュニケーションがスムーズか
- 見積書の内訳が明確で、説明が丁寧か
- 目的達成のための提案力があるか
- 修正対応の範囲や追加費用の条件が明確か
過去の実績は、自社が制作したい動画に近いものがあるかどうかで判断できます。実績が近いほど、安心して相談を進められます。
担当者とのコミュニケーションも重要な判断材料です。問い合わせへの返信の速さや、専門用語を丁寧に説明してくれるかといった点は、実際にやりとりをすると見えてきます。
見積書の内訳が明確かどうかも確認したいポイントです。不明な点を質問した際に、論理的に説明してくれる会社は信頼できます。要望をただ受けるだけでなく、目的達成のための提案をしてくれるかどうかも重要です。こちらが想定していなかった表現方法を提案してくれる会社は、検討の幅を広げてくれる存在といえます。
修正対応の範囲や追加費用が発生する条件についても、契約前に確認しておくとトラブルを避けやすくなります。修正回数の上限は会社によって異なるため、契約前に明確な説明があるかどうかは、信頼性を判断する材料になります。
まとめ:自社に合うアニメーション動画を選びましょう
アニメーション動画は、伝えたい内容やターゲットに応じて表現方法を選ぶことが重要です。費用は尺だけで決まるものではなく、デザインの細かさや動きの複雑さ、素材の調達方法が組み合わさって決まります。価格帯ごとの目安と事例を参考に、自社の目的に合った表現と予算感を見極めることをおすすめします。
具体的にどのような表現が自社に合うか、どれくらいの予算で制作できるかという悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。目的とご予算に合わせた最適なプランをご提案します。
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