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IR動画とは?制作方法からメリット、失敗しないポイントを徹底解説

企業の価値を正しく市場に伝えるためのIR活動。昨今では、東証によるPBR改善への要請や、新NISAのスタートに伴う投資家層の広がりを受け、より分かりやすい情報開示の手段として「IR動画」を導入する上場企業が増えています。

テキストだけでは伝わりにくい経営陣の熱意や将来へのビジョンを映像で届けられる一方で、いざ制作を検討し始めると、「自社のフェーズにはどの種類の動画が合うのか」「投資家に響く動画はどう作ればいいのか」といった課題に直面するケースが多いです。

本記事では、IR動画の基本的な概要からメリット、制作のコツを解説します。さらに、LOCUSの制作実績や実際の事例もあわせてご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.IR動画とは?
  2. 2.IR動画活用のメリット
  3. 3.IR動画制作の際に抑えるべきポイント
  4. 4.IR動画の制作事例(LOCUS制作実績)
  5. 5.IR動画に関するよくある質問
  6. 6.まとめ

IR動画とは?

IR動画の定義とIR活動における役割

IR(Investor Relations)動画とは、企業が株主や投資家に向けて、経営方針、財務状況、事業戦略などを分かりやすく伝えるために制作される映像コンテンツです。

従来のIR活動は、決算短信や決算説明会資料(PDF)など、テキストや数値中心の静的な資料が主流でした。IR動画は、こうした専門的なデータを視覚的に噛み砕いて伝える役割を担います。文字だけでは伝わりにくい中長期のビジョンや、経営陣の人柄・熱量を届けられるため、ステークホルダーとの信頼関係(エンゲージメント)を築くコミュニケーションツールになっています。

IR動画の種類と特徴

IR動画は、目的別にいくつかの種類に分類されます。自社が今抱えているIRの課題に合わせて、フォーマットを選ぶことが大切です。

ここでは、主に活用されている5つの種類について、それぞれの特徴と制作目的を解説します。

事業理解を促進する動画

事業の特性、他社に対する競争優位性、市場の成長ポテンシャルを分かりやすく紐解く動画です。一見難解なビジネスモデルや新規事業の優位性を噛み砕き、「成長性があり、投資する価値がある」という確信を投資家に持ってもらうことを目的とします。

特にグロース市場の上場企業や、独自の先端テクノロジー、複雑なB2Bビジネスを展開している企業で効果を発揮します。

専門知識のない個人投資家でも直感的に理解できるよう、「市場の課題 → 自社の強み → 今後の展望」というストーリー構成にし、インフォグラフィックやアニメーションを使うと分かりやすく表現できます。

Web見学動画

実際の現場の様子を映像化し、オンライン上で見学・視察ができるようにした動画です。

文字や写真だけでは伝わらない現場の実態を開示し、「技術力と生産基盤を持つ企業だ」という安心感を与えることを目的とします。製造業の工場やクリーンルーム、オフィス環境、研究開発施設などの案内で広く活用されています。

本来、工場見学は投資家の信頼を得る強力なIR手法ですが、時間や場所の制約から現地へ足を運べる投資家は限られます。高画質な映像やドローン撮影を使ったWeb見学動画であれば、現地に足を運ばなくても、設備投資の規模や品質管理の水準まで見てもらえます。

ブランド動画(企業や商品・サービス)

数字だけでは測れない企業の社会的意義や存在価値を示し、中長期的に支えてくれるファンを育てる動画です。

近年、ESG投資やサステナビリティへの関心が高まる中で、投資家が企業の理念やビジョンに共感できるかを重視する傾向が強まっています。演出とストーリー性を持たせることで、数値データだけでは築けない信頼関係をつくるブランディングとして機能します。

決算説明動画

直近の経営状況と財務データを開示し、市場に対する透明性を保ちながら、今後の業績への期待感を高める動画です。

売上高・各利益のハイライト、セグメント別の概況、業績予想などを、スライド資料と経営陣の音声で構成します。

伝えるべき骨子が定型化されているため、一度フォーマットを決めてしまえば、毎期の制作コストや経営陣のプレゼン負担を抑えながら、スピーディーな情報開示ができます。

株主総会・決算説明会等のライブ動画

株主総会や決算説明会の様子を、Web上でリアルタイムに配信する動画です。近年、対面とオンライン配信を併用する形式の株主総会を導入する上場企業が増えています。

移動の手間や距離の問題を解消し、誰もが気軽に参加できる対話の場をつくることで、情報開示への企業姿勢を示せます。配信した映像を後日「アーカイブ動画」として自社サイトに掲載しておけば、当日都合がつかなかったステークホルダーにも情報を届けられ、長期的に使える情報資産になります。



IR動画活用のメリット

IR動画は、従来の書面中心のIR活動が抱えていた「伝わりにくさ」や「アプローチの限界」を解消し、投資家エンゲージメントを強めます。具体的には以下の5つです。

① 複雑なビジネスモデルでも直感的に理解できる

文字や数値だけの資料では伝わりにくい複雑な事業構造も、映像なら短時間で平易に伝えられます。図解アニメーションや現場の実写映像を交えることで、業界の予備知識が少ない個人投資家にも、自社が「誰に・どのような価値を提供して利益を生み出しているのか」を直感的にイメージしてもらえます。

② 企業のビジョンや経営陣の熱量を届けられる

投資家が中長期の出資を検討するとき、経営理念や価値観、経営者を信頼できるかは重要な判断基準です。IR動画なら、経営者の表情、声のトーン、身振り手振りをそのまま届けられます。テキスト資料では削ぎ落とされてしまう誠実さや未来への熱意が伝わり、投資家の共感につながります。

③ 業績ハイライトや財務データが明快に伝わる

数値や専門用語が並ぶ決算書類は、読み解くのに時間がかかり、ときに誤認も招きます。動画なら、売上や利益の推移、セグメント別の成長率などをインフォグラフィックで演出できるため、企業が今どんな成長曲線を描いているのかを正確に印象づけられます。

④ 時間と場所を選ばないアーカイブ資産になる

動画は、自社Webサイトや動画プラットフォームに掲載しておけば、24時間365日いつでもアクセスできる情報資産になります。決算説明会や株主総会に当日参加できなかった投資家へのフォローになるだけでなく、後からじっくり情報を精査したい株主にとっても利便性が高く、情報開示への透明性を高めます。

⑤ 製品・サービスの強みを現場の臨場感とともに訴求できる

パンフレットやWebサイトの文字情報だけではイメージしづらい自社製品の強みや、サービスの活用事例、工場の稼働風景などを、実際の動きとして見せられるのも動画ならではです。リアルな利用シーンや現場のクオリティを映像で体験してもらうことで、企業の将来性や競争優位性を投資家に伝えられます。



IR動画制作の際に抑えるべきポイント

IR動画の制作で重要なのは、書面資料にはない動画ならではの伝達力と信頼感を引き出すことです。決算数値を淡々と読み上げるだけでは、幅広い投資家層の関心は引けません。投資価値を市場へ正しく伝えるために、制作時に意識したい設計と表現のポイントを解説します。

幅広い年齢層・リテラシーを想定した「伝わりやすさ」

IR動画は、熟練の機関投資家から、新NISAを機に始めた若年層、高齢の個人投資家まで、年齢も金融リテラシーも異なる幅広い層に視聴されます。特定の層にしか伝わらない専門用語や難しい表現は避け、誰が聞いても1回で理解できる言葉を選びましょう。動画が分かりづらく途中で離脱されれば、投資の機会を逃すことにもつながります。すべての視聴者にストレスなく情報が伝わる設計を心がけましょう。


企業のイメージを保ち、信頼を損なわない表現にする

企業の品格を守る誠実な表現が、投資家からの信頼を得る鍵です。IR動画の第一印象は出資の可否を左右するため、デザインだけでなく出演者の表情や声のトーンにも気を配る必要があります。飽きさせない工夫は必要ですが、誇大で派手な演出は不信感を招きます。装飾に頼らず、一貫した成長ストーリーと明快な構成を徹底すれば、投資家の支持につながります。

事業の背景や想いまで伝える

数字を読み上げるだけの動画なら、既存のPDF資料と変わりません。投資家が本当に知りたいのは、なぜその数字になったのかという市場の背景や課題、そして今後どう成長させていくのかという経営層の考えです。数値の裏側にあるストーリーをシナリオに組み込むことで、投資家の心を動かすIR動画になります。


IR動画の制作事例(LOCUS制作実績)

ここでは、投資家向けの情報発信を目的にLOCUSが制作した動画を2本紹介します。「個人投資家向けに会社の全体像を伝える動画」と「複雑な事業の将来ビジョンを噛み砕く動画」で、それぞれ目的や表現の方向性が異なります。

事例1:コニカミノルタ株式会社様 個人投資家向け会社プロモーション動画

項目

内容

動画の用途

会社・施設紹介動画

業種・業界

メーカー・製造業

予算目安

100万円~

制作期間目安

1ヶ月~

スタイル

アニメーション

活用場所

Webサイト/展示会・セミナー

個人投資家に向けて、コニカミノルタ様の全体像を短い尺で伝える会社紹介動画です。製品シェアやグローバル展開、M&A、CSRといった幅広い切り口を、数字やキーワードを使って一項目ずつテンポよく展開し、「今と未来」「特徴と強み」を端的に印象づける構成にしました。専門的な予備知識がない個人投資家でも、企業の姿と成長性を短時間でつかめます。記事前半で解説した「事業理解を促進する動画」に近い狙いを、会社紹介の形でまとめた例です。

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事例2:クオールホールディングス株式会社様 調剤薬局ビジョンムービー

項目

内容

動画の用途

ブランディング動画

業種・業界

教育・医療

予算目安

200万円~

制作期間目安

2ヶ月~

スタイル

アニメーション

活用場所

Webサイト/YouTubeチャンネル/展示会

クオールグループ様が描く未来の調剤薬局のビジョンや、DX関連の取り組みを、社内外のステークホルダーに向けて伝えたビジョンムービーです。想定している未来像を具体的に理解してもらうため、テクノロジーやケーススタディを交えながら、イラストとアニメーション演出で表現しました。数字だけでは伝わりにくい中長期の方向性や事業の成長ストーリーを、投資家を含む幅広い関係者に共感してもらう狙いの動画です。IRのブランド動画・事業理解動画を検討する際の参考になります。

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IR動画に関するよくある質問

Q. IR動画の配信先にはどんな媒体がありますか?

自社の公式IRページへの掲載が基本です。その他、機関投資家や個人投資家が集まるログミーFinanceやIRTimesなどの専門メディア、より幅広い層への認知拡大を狙えるYouTubeなどの動画プラットフォームを、ターゲットに応じて使い分けます。

Q. IR動画の制作にはどれくらい費用がかかりますか?

動画の種類や演出、尺によって変動します。既存の決算資料にナレーションを付ける簡易版なら30万円程度、アニメーション動画なら50万〜100万円程度、実写動画なら60万〜200万円程度が目安です。事業理解やブランディングを目的とした作り込みが必要な動画は、要件次第で大きく変動します。詳しくはお見積りしますので、お気軽にお問い合わせください。

Q. IR動画の制作期間はどれくらい見ておけば良いですか?

決算説明会の録画やスライド主体の簡易的な動画であれば2週間〜1ヶ月程度です。企画構成から実写撮影や高度なアニメーション制作を行う場合は1.5ヶ月〜2.5ヶ月ほどかかります。株主総会などの大型イベントの場合は、3ヶ月前くらいを目安に準備を始めると確実です。

Q. IR動画の表現方法は、アニメーションか実写どちらがいいですか?

求める効果で使い分けるのが最適です。複雑なビジネスモデルや財務データを視覚的に図解したい場合はアニメーションが向いています。経営陣の熱意や企業理念、工場やオフィスのリアルな現場感を伝えて信頼を得たい場合は実写が効果を発揮します。




まとめ

IR動画は、投資家に自社の強みや将来性を正しく、魅力的に伝えるためのコミュニケーションツールです。

決算説明やWebでの工場見学、ビジョンやブランディングなど、目的に合わせた動画を選ぶことで、従来の資料だけではリーチできなかった幅広い投資家層へ企業の価値を届けられます。

IR動画の制作で大切なのは、誇大な演出に頼るのではなく、あらゆる投資家層に伝わる明快な構成、企業イメージを損なわない表現、そして数字の裏にある経営陣の考えを伝えることです。

どんな動画を作れば良いか、投資家の心を動かすストーリー構成をプロに相談したいという方は、LOCUSへお気軽にご相談ください。

LOCUSでは、累計20,000本以上の動画制作で培ったノウハウを活かし、IR動画の企画設計から撮影・編集までをワンストップでサポートいたします。IR動画の無料相談や概算のお見積もりも承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。


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監修者
渡邊 友浩(株式会社LOCUS 事業推進グループ チーフ)

2017年、動画制作・動画マーケティング支援を行うLOCUSに入社。営業としてBtoB/BtoC問わず累計80社以上の動画活用を支援。現在は事業推進グループとして、宣伝会議デジタルハリウッドSTUDIOをはじめ、企業・団体向けセミナーで多数登壇。現場で培った経験をもとに、企業のYouTube活用やブランディング動画など、動画マーケティングの戦略立案と実践的な活用ノウハウを発信し続けている。

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