
企業YouTubeのKPI設計方法とは?目的別に追うべき指標と数値の決め方
再生数や登録者数は順調に伸びているのに、社内からは「これは事業成果にどう繋がっているの?」と聞かれて答えに詰まってしまう…
日々アナリティクスを見ているが、指標が色々あり結局どの数字を追えばいいのか分からない…
企業のYouTube担当者から、LOCUSはこうしたご相談をよく受けます。
実は、多くの場合その原因は、運用の目的と追っている指標がずれていることにあります。
YouTubeアナリティクスで確認できる86もある指標をすべて見る必要はありません。運用の目的を1つに決めれば、見るべき指標は3つ前後に絞れます。
本記事では、2,000社以上の動画活用を支援してきたLOCUSが、実際にKPI設計に使っている考え方をもとに、企業YouTubeのKPI設計手順を分かりやすく解説します。
目的の整理から目標数値の置き方、数値が伸びないときの切り分けまで、さらには広告を出稿している場合の扱いや、2026年8月の視聴回数の仕様変更への対応もあわせて取り上げます。
ぜひ最後までご覧ください。
目次[非表示]
企業YouTubeのKPIは「何のために運用するか」で決まる
KPI(Key Performance Indicator)は、最終的に達成したい成果に向けて、途中経過を測るための中間指標です。売上や問い合わせ件数といったゴールは、すぐには動きません。
そこで、ゴールに近づいているかを日々判断できる数字をKPIとして置きます。
YouTubeが難しいのは、この中間指標の候補が多すぎることです。
視聴回数、登録者数、視聴時間、クリック率。どれも動画の状態を表してはいますが、どれが自社のゴールに効くかは運用の目的によって変わります。
同じ「視聴回数1万回」でも、広告収益が目的なら成果そのものですが、採用応募が目的なら、応募につながらない限り何も意味しません。
KPIを決める前に、YouTubeを何のために運用しているのかを言葉にしてください。
ここが曖昧なまま指標を選ぶと、追いやすい数字を追うだけになってしまいます。
視聴回数だけを追うと起きる事業成果との乖離
視聴回数は、動画がどれだけ再生されたかを示す数字です。目的が広告収益であれば、この数字がそのまま成果になります。ところが企業チャンネルの多くは、広告収益を目的にしていません。
認知を広げたい、サイトに来てほしい、採用に応募してほしい。そうした目的の場合、視聴回数が伸びても成果が伸びないことは珍しくありません。
LOCUSが支援してきたチャンネルでも、視聴回数だけを見ていたために気づくのが遅れたケースがあります。
・狙っていたターゲット層と、実際にコンテンツを見ている層がずれていた。
・再生数の内訳を確認したら、大半が自社サイトからの流入で、YouTube上での新規の広がりはほとんどなかった。
・話題化には成功したが、肝心の認知度調査の数値には変化がなかった。
パターンは様々ですが、共通しているのは「視聴回数は伸びているのに、目的には近づいていない」という点です。
原因はほぼ2つに絞られます。動画の内容が目的に沿っていないか、サムネイルとタイトルが届けたい相手に向いていないかです。どちらも、視聴回数だけを見ていては気づけません。
企業チャンネルの運用目的は6つに分かれる
LOCUSが支援してきた企業チャンネルの目的を整理すると、次の6つに分かれます。
目的 | 内容 | 多い業種・形態 |
ブランディング | 企業やサービスのイメージを育て、ファンとの接点を増やす | 消費財メーカー、サービス業全般 |
遷移 | 認知を広げ、サイト・店舗・採用ページへ送客する | 採用広報、クリニック、サロン |
タイアップ | 自社チャンネルをメディアとして育て、掲載企業から収益を得る | ビジネス系メディア |
収益 | 視聴回数を伸ばし、YouTubeの広告収益を得る | 個人クリエイターに近い運用 |
格納 | TVCMや営業ツールを整理して置き、社員や顧客が探せる状態にする | メーカー、多拠点企業 |
お問い合わせ削減 | 説明動画やマニュアルを置き、コールセンターへの問い合わせを減らす | 通信、家電メーカー |
自社の運用がどれに当たるかを、まず1つに決めます。ここでは運用目的には6つあるということを抑えておければOKです。目的を複数抱えているチャンネルの扱いは、後述します。
指標を決める前に押さえておきたい視聴者の4ステップ
YouTubeで動画が再生され成果に繋がるまでには、一定の視聴者の行動プロセスが存在します。
ホーム画面からの流入、検索、関連動画からの遷移など、視聴のきっかけは様々ですが、その行動は大きく4ステップに整理できます。
目的別の指標に入る前に、YouTubeで視聴が成立するまでの流れを押さえておくと、各指標の意味がつかみやすくなります。
YouTube動画の視聴前後の行動
視聴者の行動は、視聴前後で大きく4つのステップに分かれます。

- 表示:おすすめや検索結果にサムネイルが並ぶ
- クリック:サムネイルとタイトルを見て選ぶ
- 視聴:動画を見る。途中で離脱することもある
- 遷移:登録、コメント、概要欄のリンクから別サイトへ移動する
自社サイトやSNSからの外部流入は、表示とクリックを飛ばして視聴から始まります。
同じ視聴回数でも、YouTube内で見つけられた再生と、自社サイトから送り込んだ再生は意味が違います。
その流入経路を踏まえて、各ステップに対応する指標は次のとおりです。
ステップ | 主な指標 | 何がわかるか |
表示 | インプレッション数、流入経路 | どこに、どれだけ表示されているか |
クリック | インプレッションのクリック率、視聴者属性 | 誰が、どの割合で選んでいるか |
視聴 | 平均再生率、視聴者維持率、エンゲージドビュー | どこまで見られ、どこで離脱されるか |
遷移 | 登録者増加数、リピーター比率、サイト遷移数 | 次の行動につながったか |
どの指標を見ればよいか迷ったときは、「動画を見る前」と「動画を見た後」の対応表を基準にしてください。
86指標の大半は、ここに含まれない補助的なものに過ぎないので、追わなくても問題ありません。
類似用語の整理:似た名前の指標を混同しないように注意しましょう
視聴ステップの指標には、名前が似ていて混同されやすいものがあります。
この記事では、YouTubeアナリティクス上の名称に合わせて次のように使い分けます。
- 平均再生率:動画の長さに対して、平均で何%まで見られたかを示す割合。動画同士の比較に使う
- 視聴者維持率:再生時間のどの地点で何%の視聴者が残っているかを示すグラフ。離脱ポイントの特定に使う
- エンゲージドビュー:一定時間以上見られた、または操作があった再生の回数。エンゲージビューと表記されることもある
YouTubeにおけるKPI設計の3ステップ
ここからは、YouTubeのKPIを設計するための基本のステップを紹介します。
目標数値の決め方や目安については後述しますので、ここでは、KPI設計の流れを整理します。

ステップ1:KGI(最終事業目標)を設定する
KPIを決める前に、YouTube運用が最終的に何に貢献するのかというKGI(Key Goal Indicator)を明確にします。
KGIは、ビジネスの究極的な目標で、YouTube経由で実現したい成果を具体的に表したものです。
年間の新規リード獲得数、採用エントリー数、ブランド認知度向上など、事業にとって重要な目標を定義しましょう。
また、KGIは部署の目標ではなく、経営層や事業側が追っている数値と連動させることが重要です。
マーケティング部門だけで完結する指標をKGIに据えると、社内での評価がYouTube単体の話にとどまり、予算確保の根拠として弱くなってしまいます。
営業やコーポレート部門とすり合わせたうえで、YouTubeが貢献すべきKGIを1つに絞り込みましょう。
ステップ2:KGIから逆算してKPIを因数分解する
KPIは、KGIの達成に必要なプロセスを日々の状況に応じて測る指標です。KGIを達成するために、どんな指標が必要かを逆算して考えることが、このステップの要点です。
設計のポイントは、KGIに至るまでのユーザー行動を段階ごとに分解することです。
認知、興味、比較検討、行動という複数の段階を経て、事業成果につながります。
ステップ3:フェーズに応じた目標数値を仮置きする
指標が決まったら、それぞれに具体的な目標数値を設定します。
目標数値は、自社の過去実績やYouTubeアナリティクスのデータ、競合チャンネルの公開データを参考に設定しましょう。
実績がないチャンネル立ち上げ初期は、まず3ヶ月程度運用してベースラインの数値を把握してください。そこから改善目標を積み上げる方が現実的です。
【目的別】企業YouTubeが追うべきKPI
目的が違えば、同じ視聴回数という数字が持つ意味も変わります。
ブランディングなら「誰に届いたか」が問われ、収益なら「どれだけ再生されたか」がそのまま答えになります。
指標を選ぶときは、その目的にとって視聴回数以外に何が満たされていると成果と呼べるのか、を先に考えましょう。
目的 | まず満たすべき条件 | KPI |
ブランディング | 狙った相手に表示され、選ばれている | 流入経路、インプレッション数、 |
遷移 | 再生された動画が、次の行動につながっている | 視聴回数、平均再生率、 サイト遷移数・率 |
タイアップ | 見ている人が、掲載企業の求める層と一致している | 視聴者属性、視聴回数、 平均再生率 |
収益 | 再生数そのものが増えている | 投稿本数、視聴回数、広告単価 |
格納 | 探している人が、見つけて使えている | 流入経路、平均再生率、 リピート率 |
お問い合わせ削減 | 困っている人が、動画にたどり着けている | 流入経路、クリック率、平均再生率 |
ブランディング目的
ブランディングは、動画が広く見られること自体より、狙った相手に届いているかが問われる目的です。
視聴回数が伸びても、届けたい層に届いていなければ意味がありません。そのため、誰に・どれだけ表示され、その中の何割が選んだかを追います。
流入経路のうち、ブラウジング(ホーム画面のおすすめ)と関連動画からの表示は、YouTubeが動画を評価して視聴者候補に見せている経路です。
インプレッション数はその総量、クリック率は表示された相手が興味を持った割合を示します。
インプレッションが多いのにクリック率が低い場合、サムネイルとタイトルが視聴者候補に響いていないと判断できます。
逆にクリック率が高いのにインプレッションが伸びない場合は、YouTubeに動画のテーマがまだ伝わっていない可能性があります。
補助指標として、動画公開前後のブランド名検索数の変化や登録者増加率も見ておくと、認知形成の効果を社内に説明する材料になります。
遷移目的
遷移は、視聴された先に何が起きたかが成果になる目的です。
視聴回数がいくら多くても、動画を見た人がサイトや応募ページへ動かなければ、目的には近づきません。
平均再生率が低い動画は、最後まで見られていないため、概要欄のリンクを押すところまで到達しません。
視聴回数、平均再生率、サイト遷移数の3つを並べて、どの動画が実際に遷移につながっているかを比較しましょう。
概要欄やカードからの遷移数は、YouTubeアナリティクス単体では計測できません。
リンクにUTMパラメータを付け、GA4などのウェブ解析ツールで確認します。
採用目的であれば、遷移先のエントリー数まで追えるようにしておくと、社内報告の説得力が変わります。
タイアップ目的
自社チャンネルをメディアとして掲載企業に提供する場合、視聴回数の多さより、見ている人が誰かのほうが商品価値を左右します。
掲載企業が求める層に見られていなければ、視聴回数がいくら大きくても営業材料になりません。
視聴者属性で年齢、性別、地域の分布を確認し、掲載企業に提示できる視聴者層になっているかを見ましょう。
あわせて視聴回数と平均再生率で、規模と視聴の深さを確認します。
視聴者属性が狙いと違う場合は、企画の方向性そのものを見直す判断材料になります。
収益目的
収益は、他の5つと違って視聴回数そのものが成果に直結する数少ない目的です。
投稿本数と視聴回数を追い、コンテンツごとの広告単価が目標を満たしているかを確認します。
ただし、企業が広告収益だけで動画制作費を回収するのは難易度が高い運用です。
低価格の動画を量産するか、1本を大きく当てるかの2方向になり、いずれもトレンドとニーズを的確につかむ必要があります。
企業チャンネルでこの目的を単独で置くケースは少なく、他の目的と組み合わせることが多いのが実情です。
格納目的
TVCMや営業ツールを置いておき、必要な人が必要なときに見つけられる状態にする目的です。
多くの人に見られる必要はなく、探している人がたどり着けているかが基準になります。
流入経路でYouTube検索とチャンネルページからの視聴が多ければ、目的どおりに機能しています。
平均再生率で満足度を、リピート率で繰り返し使われているかを確認します。この目的では、視聴回数の多さそのものは問いません。
お問い合わせ削減目的
困っている人が自社の解説動画にたどり着き、問題を解決できているかが成果になる目的です。
広く見られることより、検索してきた人を取りこぼさないことに重きを置きます。
流入経路のうちYouTube検索の割合と、検索結果でのクリック率が主な指標です。
検索から来た人が最後まで見ているかを平均再生率で確認します。あわせて、動画公開後にコールセンターやチャットへの問い合わせ件数が減っているかも見ておきます。
こうしたYouTube外の事業数値と照らし合わせることが、この目的における成果の証明になります。
目的が複数ある場合はどう扱う?
管轄部門が複数にまたがり、目的が2つ以上あるチャンネルは、可能なら分けるほうが視聴者の混乱を招きません。
Aの内容を求めて登録した人にBの動画ばかり届くと、登録解除につながります。
1つのチャンネルで運用する場合は、主軸の目的を決め、サブの目的の動画は投稿頻度を下げます。
どちらが主役かが投稿頻度から見て取れる状態にしておけば、指標の評価も主軸の目的で揃えられます。
KPIの目標数値の決め方
指標が決まったら、数値目標を置きます。数値は高ければよいわけではありません。
相場を無視した過度に高い目標は、現場の疲弊と運用停止につながるため、注意しましょう。
相場を把握してから決める
登録者100万人、平均視聴回数50万回、視聴回数の3割の高評価。
こうした目標を立てる前に、2つを確認してください。
1つは、達成できるだけの対象者がYouTube上に存在するかです。
ニッチな業務用商材で登録者100万人は、母数の面で成立しません。
もう1つは、似た方向性のチャンネルで達成しているところがあるかです。
同業のチャンネルの登録者数や視聴回数の分布を見れば、現実的な上限の目安がつかめます。
相場を超える目標を掲げること自体は選択肢です。
ただしその場合は、市場調査と競合調査をやり直し、他社が手をつけていないコンテンツ開発や運用体制の強化が前提になります。
投資的な挑戦だと位置づけたうえで取り組んでください。
自社のベースラインを取る
過去実績のないチャンネルは、まず3か月ほど運用して自社の基準値を把握します。
目安として有効なのが、公開から24時間後と、2週間後の2時点で数値を記録する方法です。
公開直後の露出は既存の登録者やリピーターが中心になりやすく、24時間後の数値は既存視聴者の反応に近いものになります。
2週間ほど経つとYouTubeが新しい視聴者候補への露出を広げ始めるため、その時点のクリック率は、より新規層を含んだ数値として見られます。
この2時点を動画ごとに記録していくと、本数を重ねるうちに自社の中央値が見えてきます。
目標数値は、ゼロから理想値を決めるより、この中央値からの改善幅で置くほうが現実的です。
クリック率の目安は4-5%
インプレッションのクリック率は、ジャンルやチャンネルの規模によって適正水準が変わります。
一般的には、4-5%台を下回る状態が続く場合に、サムネイルやタイトルの見直しを検討する目安とされています。
公開直後の数値だけで判断せず、2週間ほど様子を見てから見直しを判断すると、一時的な変動に振り回されにくくなります。
タイトルは、表示される場所やデバイスによって、表示できる文字数に違いがあります。
長いタイトルは検索結果や関連動画欄で末尾が省略されるため、伝えたい語やキーワードは前半に置くことが基本です。
加えて、投稿時に設定するタグが動画の内容とずれていると、狙いと違う視聴者に露出されてクリック率が下がります。
サムネイルの具体的な改善手順や作成のポイントは、YouTubeサムネイル完全攻略ガイド|基本から分析・改善までクリック率UPのポイントで解説しています。合わせてご覧ください。
チャンネルの成長フェーズで目標を変える
同じ指標でも、チャンネルの段階によって重みが変わります。
フェーズ | 期間の目安 | 重視する指標 |
立ち上げ初期 | 0~6か月 | 投稿本数、クリック率、平均再生率 |
成長期 | 6か月~1年 | インプレッション数、登録者増加率、企画別の平均再生率 |
安定期 | 1年以降 | 目的に直結する成果指標、リピーター比率 |
立ち上げ初期は、YouTubeがまだ動画のテーマを認識しておらず、インプレッションが伸びにくい時期です。
この段階で遷移数や問い合わせ数を目標に置いても成果は出ません。
まずクリック率と平均再生率で、コンテンツが視聴者に受け入れられているかを確認します。
成長期は、企画やジャンルごとに平均再生率を比較し、どのテーマが目的に効くかを見極める時期です。繰り返し見に来てくれるリピーターが増えているかというエンゲージメントにも注目しましょう。
安定期に入ったら、目的に直結する成果指標を中心に置き、投資対効果を見ていきます。
視聴回数をKPIにする場合の注意点と最新動向【2026年8月時点】
視聴回数をKPIに置いている、あるいは前年比で追っているチャンネルは、2026年8月の仕様変更を把握しておく必要があります。
2026年8月24日より、YouTubeは視聴回数のカウント方式を全フォーマットで、動画の再生が始まった時点で1回と数える方式に統一しました。
ショート動画は2025年3月末に先行して同じ方式へ変わっており、長尺動画とライブがそれに揃った形になります。
この変更により、長尺動画は従来より見かけの視聴回数が増えます。
注意すべき点は3つです。
|
とくにショート動画は、フィードを流れている最中に一瞬表示されただけでも視聴回数にカウントされます。
視聴回数だけが伸びて平均再生率や高評価が動いていない場合は、カウント方式の影響が大きいと判断できます。
逆に平均再生率や高評価も伴って動いていれば、コンテンツそのものが支持されたと見てよいでしょう。
なおKPIの目標数値を設定している場合は、変更日をまたぐタイミングで一度基準を引き直しておくことをおすすめします。
KPIが伸びないときの切り分けと改善ポイント
数値が目標に届かないとき、動画本数を増やしても改善しません。
視聴者の動画視聴前後の4つのステップ[表示→クリック→視聴→遷移]のどこで止まっているかを先に特定します。
症状 | 確認する指標 | 原因と打ち手 |
表示されない(インプレッションが伸びない) | インプレッション数 | ・タイトルや説明欄に検索キーワードを追加する ・字幕や説明文を拡充し、アルゴリズムにテーマを正しく伝える |
選ばれない(クリック率が低い) | インプレッションの | ・競合動画とサムネイル・タイトルを見比べる ・ターゲット層とずれている場合は、タグや訴求内容を見直す |
すぐ離脱され(冒頭で再生が止まる) | 視聴者維持率 | ・本題に入るまでの無駄な尺を削る ・動画の冒頭で得られるメリットを明示する |
次の行動が起きない(サイト遷移や応募につながらない) | 概要欄/カードの | ・概要欄リンクの位置や文言、誘導のタイミングを見直す ・動画内容とリンク先コンテンツの整合性を確認する |
インプレッション数が伸びない場合
インプレッション数が伸びない場合は、表示の段階で止まっています。
タイトルと説明欄に検索されるキーワードが入っているかを確認してください。
字幕や説明欄の情報が足りず、YouTubeに動画のテーマが伝わっていないこともあります。
クリック率が低い場合
クリック率が低い場合は、表示されているのに選ばれていません。
サムネイルとタイトルを、同じテーマの競合動画と並べて見比べてみましょう。
ターゲットと違う層に露出されているなら、タグと訴求の見直しが先です。
視聴者維持率が冒頭で落ちる場合
視聴者維持率が冒頭で落ちる場合は、導入部分が視聴者の期待とずれている可能性があります。
本題に入るまでの時間と、冒頭で動画を見ることで得られるメリットを明示できているかを見直しましょう。
遷移につながらない場合
遷移につながらない場合は、見られているのに次の行動が起きていません。
概要欄のリンクの位置と文言、動画内で行動を促すタイミングを確認します。
動画の内容とリンク先の内容がずれていないかも確認しましょう。
数値の確認は、YouTube Studioのアナリティクスから行います。
週次で個別動画のクリック率と平均再生率を、月次でチャンネル全体の成果指標を見る運用が基本です。単発の変動と傾向の変化を区別しやすくなります。
指標ごとの見方はYouTubeアナリティクスの見方を完全解説|企業担当者が本当に見るべき7つの指標とはにまとめています。合わせてご覧ください。
KPI運用で失敗しないための実務ポイント
広告を配信している場合はKPIを分けて管理する
YouTube広告を出稿している企業では、広告動画とチャンネルの通常投稿を同じKPIで管理してしまい、評価がぶれるケースがよくあります。
チャンネル運用と広告配信のKPIは分けて管理してください。
理由は、視聴者がその動画に接触した理由が違うためです。
通常投稿は、視聴者が自分でサムネイルを選んでクリックしています。広告は、別の動画を見ようとしていた人に配信されています。
前者は、視聴者が自発的に選んだ再生であるのに対し、後者は、企業が狙って届けたインプレッションによる再生です同じ平均再生率でも、意味するところが変わります。
分けずに合算すると、次のような読み違いが起きます。
- 広告出稿中に視聴回数が跳ね上がり、チャンネルが成長したように見える
- 広告の視聴者は途中離脱が多いため、チャンネル全体の平均再生率が下がり、通常投稿の質まで低く見える
- 広告の配信を止めた途端に数値が落ち、原因の特定に時間がかかる
YouTubeアナリティクスのトラフィックソースを見れば、広告経由の流入は区別できます。
月次でKPIを集計する際は、広告経由を除いた数値でチャンネルの状態を判断し、広告は広告として別の指標で評価しましょう。
広告側のKPIは、オーガニック運用とは指標の体系そのものが異なります。
キャンペーンの目的を「認知」「比較検討」「行動」のどこに置くかで、見るべき指標も測定ツールも変わってくるためです。設計の手順は、動画広告のKPIはどのように決めるべきかにまとめています。
なお、広告出稿中に設定したKPIを、成果が出ないからといって途中で変更するのは避けてください。
改善は、クリエイティブや配信方法の見直しで図ります。
KPI自体を動かすと、施策の良し悪しを判断する基準が失われるため注意しましょう。
まとめ:適切なKPI設計でYouTube運用を事業成果につなげよう
企業のYouTube運用8のKPIは、視聴回数や登録者数から選ぶものではありません。
運用の目的を6つのどれかに定め、その目的で満たすべき条件を測れる指標を3つ前後に絞ります。
目標数値は相場と自社のベースラインから置き、伸びないときは視聴の4ステップのどこで止まっているかを切り分けます。
広告を出稿している場合は、通常投稿とKPIを分けて管理してください。また2026年8月24日以降は視聴回数のカウント方式が変わっているため、前年比で追っている場合は基準の引き直しが必要です。
とはいえ、目的の整理から相場の把握、競合調査までを自社だけで進めるのは手間のかかる作業です。LOCUSでは、運用開始前や方針見直しの段階で使える初回分析を提供しています。初回分析は、チャンネルの現状と競合・市場の傾向を調査し、目的とKPIが合っているかを点検する健康診断のようなものです。
「どの指標を追うべきか判断できない」「KPIは決めたが改善につながらない」といった状況でしたら、YouTube運用の無料相談からお気軽にご相談ください。
これからチャンネルを立ち上げる場合は、YouTubeの始め方完全版もあわせてご覧ください。
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監修者
渡邊 友浩(株式会社LOCUS 事業推進グループ チーフ)
2017年、動画制作・動画マーケティング支援を行うLOCUSに入社。営業としてBtoB/BtoC問わず累計80社以上の動画活用を支援。現在は事業推進グループとして、宣伝会議やデジタルハリウッドSTUDIOをはじめ、企業・団体向けセミナーで多数登壇。現場で培った経験をもとに、企業のYouTube活用やブランディング動画など、動画マーケティングの戦略立案と実践的な活用ノウハウを発信し続けている。




