
施設紹介動画とは?作り方・活用のポイントと成功事例をプロが徹底解説
写真やパンフレットだけでは、施設が持つ空気感や広さ、スタッフの雰囲気までは伝えきれません。「どんな場所か分からない」という漠然とした不安が、見学予約や来店、問い合わせをためらわせているケースは少なくありません。
施設紹介動画は、空間の広がりや動線、人の表情を短時間の疑似体験として届け、来訪や予約、利用といった次の行動を後押しします。宿泊施設・店舗・介護施設・医療機関・レジャー施設など、来てもらうことがゴールになる施設ほど効果を発揮します。
この記事では、施設紹介動画の効果、魅力が伝わる作り方、業種別の制作事例、外注する際のポイントまでを順に解説します。LOCUSが実際に手がけた事例をもとに、企画時のヒントを持ち帰っていただける内容にまとめました。
この記事でわかること
- 施設紹介動画が来訪・予約・利用につながる理由と効果
- ターゲット設計から構成・撮影・編集までの具体的な作り方
- 宿泊・介護・店舗など業種別の制作事例
- 制作会社に外注する際の準備と選び方
目次[非表示]
施設紹介動画とは?期待できる効果と活用の背景
施設紹介動画とは、建物や空間の魅力を映像で伝える動画です。テキストや写真では表現しにくい空気感・広さ・動線を視覚的に届けられる点が強みです。見学や来店の前に、施設の雰囲気を疑似体験してもらう用途で活用されます。まずは動画が来訪につながる仕組みと期待できる効果を押さえ、自社に合った方向性を見極めましょう。
施設紹介動画が来訪・予約・利用につながる仕組み
施設紹介動画が求められる背景には、来訪や予約の前に情報をオンラインで確かめる行動の定着があります。宿泊先を予約する前に館内の様子を動画で確認する、介護施設を選ぶ段階で運営者の人柄や日常の雰囲気を見ておくといった行動は、いまや一般的です。
写真は一瞬を切り取りますが、動画は空間の連なりを見せられます。玄関から客室へ、受付から施術スペースへと視線が動くことで、視聴者は自分がその場にいる感覚を得られます。この疑似体験が「実際に行ってみたい」という気持ちを引き出し、来訪や予約への心理的なハードルを下げます。
ランディングページに動画を設置すると、テキストのみのページよりコンバージョン率が高まる傾向があります。動画マーケティングの調査でも報告されている効果です(Wyzowl: State of Video Marketing)。施設の魅力を動画で伝えることは、来訪意欲を行動に変える後押しになります。
制作で期待できる効果
施設紹介動画の効果は、短時間で施設の雰囲気をリアルに伝えられることに尽きます。空間の広がり、動線、スタッフの対応といった、写真では伝わりにくい要素を数十秒から数分の映像で届けられます。
遠方の検討者や、まだ足を運ぶ前の見込み客にも施設の様子を伝えられるため、来訪や予約の後押しになります。加えて、見学対応や電話・メールでの説明といった案内業務の一部を動画に置き換えることで、現場の負担を軽くする効果も見込めます。一度制作した動画は、Webサイト・SNS・YouTube・デジタルサイネージなど複数のチャネルで使い回せます。投資に見合う資産になり得ます。
ただし、動画は公開して終わりではありません。視聴完了率や予約・問い合わせへの転換率といった指標を設定し、効果を確かめながら改善していく運用が、成果を左右します。
魅力が伝わる施設紹介動画の作り方
施設紹介動画の出来を決めるのは、撮影技術だけではありません。事前の構成設計、撮影時の演出、編集の仕上げまで、各工程の判断が最終的なクオリティに直結します。ここでは制作の流れに沿って、押さえるべきポイントを解説します。
①ターゲットと目的を定め、伝える要素を絞る
最初に決めるべきは、誰に何を伝えるかです。狙いが認知拡大か、予約・来店の促進か、入居検討者の不安解消かによって、見せるべき要素は変わります。ファミリー層を狙う宿泊施設なら、キッズスペースや客室の広さを見せます。ビジネス利用ならアクセスや会議設備を前面に出す、といった判断がここで決まります。
伝えるメッセージは1つから3つに絞り込みます。あれもこれもと詰め込むと、視聴者はどこに注目すべきか分からなくなり、印象に残らない動画になります。冒頭の数秒で最も魅力的な空間や強みを見せ、続きを見たいと思わせることを意識しましょう。
②構成・ストーリーを組み立てる
ターゲットと要素が決まったら、見せる順番を設計します。冒頭で施設の一番の魅力を提示し、中盤で設備やサービス、スタッフの様子を展開し、最後に問い合わせや予約への導線を置く。この流れを絵コンテやカット割り表に落とし込み、撮影前に社内で合意しておくことが、後工程のやり直しを防ぎます。
③撮影で空間の魅力を引き出す
撮影では、空間の広さや雰囲気をいかにリアルに再現するかが勝負になります。広角レンズで開放感を出し、自然光やライティングで清潔感や温かみを表現するのが基本です。開放感を伝えたい場面では、ワイドショットと引きの映像を使います。落ち着いた雰囲気を出したい場面では、暖色系の照明やゆったりした動きを選び、施設の特性に合わせて使い分けます。
外観から内装へと自然に視線を誘導するカメラワークは、視聴者に施設内を歩いている感覚を与えます。スタッフが利用者に対応する場面や、実際に使われている日常の様子を収めると、静的な建物の映像に温度が生まれます。
施設の特性によっては、通常の撮影に手法を足すと訴求力が増します。屋外に広がりのある施設なら、ドローンによる俯瞰映像で全体のスケール感や周辺環境を印象づけられます。運営者やスタッフ、利用者へのインタビューを差し込めば、映像だけでは伝わらない理念や人柄が加わります。介護施設や医療機関のように信頼が重視される場面で効果を発揮します。遠方からの検討者が多い施設では、VR・360度映像で館内をひととおり見せると、来訪前の疑似体験として判断材料になります。狙う目的と施設の状況に応じて、これらを組み合わせるとよいでしょう。
④編集で完成度を高める
撮影素材が揃ったら、編集で印象を整えます。まず影響が大きいのがBGMです。施設の雰囲気に合った楽曲を選ぶことで、映像から受ける印象は大きく変わります。上質さを打ち出したい宿泊施設なら落ち着いた楽曲を、活気を伝えたいレジャー施設ならテンポの速い楽曲を、といった具合です。
ナレーションを入れるかどうかも検討します。施設の歴史やこだわりなど、映像だけでは伝わりにくい情報がある場合は、ナレーションが理解を助けます。映像の美しさで見せたい場合は、テロップとBGMだけで構成する選択もあります。
編集要素 | 期待される効果 | 注意点 |
BGM | 雰囲気の統一・感情への訴求 | 施設イメージとの整合を優先 |
ナレーション | 情報補足・ストーリー性の付与 | 映像の邪魔にならない分量に |
テロップ | 要点の強調・音声オフ視聴への対応 | 文字量が多いと映像が埋もれる |
カラーグレーディング | 統一感・ブランドイメージの強化 | 実際の施設と乖離させない |
出力形式の最適化 | 各デバイスでの見やすさ | 配信先を決めずに制作を始めない |
編集で見落としがちなのが、出力先に合わせた最適化です。デジタルサイネージや大型モニターで流す場合と、スマートフォンでSNS経由で見られる場合とでは、求められる解像度やアスペクト比が異なります。制作の初期段階から配信先を想定し、それに合わせて仕上げることが重要です。
おしゃれ・印象に残る施設紹介動画にするコツ
同じ施設でも、映像のトーンひとつで印象は大きく変わります。おしゃれに、あるいは記憶に残るように仕上げたいときの鍵は、施設が持つ個性を演出に反映させることです。映像の色調、音楽、編集のテンポといった要素を施設の特色に合わせるだけで、動画全体の説得力が高まります。
たとえば、静けさが売りの宿泊施設で映像の切り替えを速くすると、施設の魅力と噛み合いません。逆に、活気のある店舗でゆったりしたテンポにすると印象が伝わりにくくなります。奇抜な演出を足すより、施設らしさを丁寧にすくい上げるほうが、結果として洗練された動画になります。
【業種別】施設紹介動画の制作事例
施設紹介動画は、業種によって見せるべきものが変わります。ここではLOCUSが手がけた事例を業種別に紹介します。自社の施設に近い事例から、企画のヒントを見つけてください。
医療:来院前の安心を届ける
事例1:医療法人徳洲会様(湘南藤沢徳洲会病院)
業種 | 教育・医療(病院) |
動画の用途 | 施設紹介動画 |
制作スタイル | 実写 |
活用場所 | Webサイト・展示会・セミナー |
手術室やヘリポートなど、通常は患者が目にすることのない施設内部を公開することで、病院の設備水準と医療体制への安心感を伝える構成です。見えない部分を見せるという設計が、来院前の信頼づくりに直結しています。医療機関では、患者や家族が抱く不安を和らげることが来院の後押しになります。
宿泊:予約前の疑似体験を提供する
株式会社百楽荘様
業種 | レジャー・飲食・サービス(宿泊施設) |
動画の用途 | 施設プロモーション動画 |
制作スタイル | 実写 |
活用場所 | Webサイト・YouTube・SNS |
掲載先のWebサイトのトーンに合わせ、撮影手法・照明・BGMの選定まで一貫して高級感を保った宿泊施設のプロモーション動画です。空間の美しさをそのまま映像で体験させることで、予約前の期待値を正確に伝え、予約後のギャップ解消にもつなげています。宿泊施設の動画は、泊まる前の疑似体験として機能します。
店舗・ショールーム:来場を促す
株式会社WAKUWAKU様
業種 | 不動産・建設 |
動画の用途 | ショールーム紹介動画 |
制作スタイル | 実写 |
活用場所 | Webサイト・商談・YouTube・展示会 |
恵比寿ショールームの紹介動画です。行ってみたいという来場意欲を引き出すことを目的に、細部へのこだわりやスタッフの心配り、サービスの利便性を一目で伝える構成にしました。空間の雰囲気を実写でリアルに伝えることで、来店後のイメージギャップをなくしています。店舗やショールームの動画は、初回来店のハードルを下げる来場促進ツールとして働きます。
介護:入居検討者と家族の信頼を得る
MT EUOSA合同会社様(グループホーム「笑がおの園」)
業種 | 不動産・建設 |
動画の用途 | ショールーム紹介動画 |
制作スタイル | 実写 |
活用場所 | Webサイト・商談・YouTube・展示会 |
施設長のインタビューを軸に、ドキュメンタリータッチで構成した介護施設の紹介動画です。施設のリアルな雰囲気と運営方針を伝えることに注力し、入居を検討する本人や家族が安心して任せられると感じられる映像表現を追求しました。
介護施設の紹介動画は、入居検討者の家族が信頼できる施設かどうかを見極めるための重要な判断材料になります。スペックや立地だけでは伝わらないのが、運営者の人柄や施設に流れる空気です。施設長が自らの言葉で理念を語る形式は、数字では届かない温かみと運営姿勢を伝えられます。見学に足を運ぶ前の不安を安心に変え、問い合わせや見学予約という次の行動につなげやすくなります。介護施設のように、選ぶ側が慎重になりやすい分野ほど、動画で人となりを見せる意味は大きくなります。
大規模施設:来場者の理解と回遊を促す
東京シティ青果株式会社様(豊洲市場)
業種 | 不動産・建設 |
動画の用途 | ショールーム紹介動画 |
制作スタイル | 実写 |
活用場所 | Webサイト・商談・YouTube・展示会 |
豊洲市場の概要を来場者や関係者に伝えるプロモーション動画です。どこに何があり、どう行けばいいかという、来場者が最も知りたい情報を優先して構成しました。見学に訪れても立ち入れないエリアや、間近では確認しにくい場面を特別に撮影して組み込むことで、施設の全体像を視覚的に伝えています。デジタルサイネージで案内動画として活用され、来場者の理解と回遊を促しながら、案内の手間を減らす役割も果たしています。
施設紹介動画を外注する際のポイントと制作会社の選び方
施設紹介動画の品質と、制作にかかる手間は、事前の準備と依頼先の選び方で大きく変わります。ここでは、依頼前に決めておくことと、制作会社を選ぶ際の観点を整理します。
依頼前に社内で決めておくこと
外注でよくある失敗は、目的やターゲットが社内で固まらないまま制作会社に任せてしまうことです。制作会社は映像のプロですが、施設の魅力やターゲットを最も理解しているのは自社です。次の項目を事前に固めておくと、方向性のブレを防げます。
- 動画制作の目的(認知拡大・来訪促進・入居/予約促進など)
- ターゲットのペルソナ(年齢・立場・意思決定の段階)
- 伝えたいメッセージの優先順位
- 配信チャネル(Webサイト・YouTube・SNS・サイネージなど)
- 希望する動画の尺と本数
- 完成希望時期
これらを社内で合意しておくと、制作の初動が速くなり、結果的に制作期間の短縮にもつながります。制作期間は内容によって幅がありますが、撮影を伴わないアニメーション動画で約1ヶ月から1.5ヶ月が目安です。撮影を伴う実写の場合は、撮影日数や拠点数に応じてさらに期間を見込む必要があり、準備が不十分だとこの目安を超えることもあります。スケジュールの立て方や関係者の確認体制については、LOCUSの動画制作の流れとスケジュール管理の完全ガイドでより詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
施設紹介動画の制作会社を選ぶポイント
制作会社は価格だけで比べず、複数の観点から総合的に判断します。特に、施設紹介動画で成果を出すには、同業種や類似施設の実績があるかが手がかりになります。
選定ポイント | 確認すべき内容 | 判断のヒント |
施設紹介動画の実績 | 同業種・類似施設の実績があるか | 事例ページで確認 |
企画・構成力 | ヒアリングから構成提案まで対応できるか | 初回打ち合わせの質問の深さ |
制作体制 | ディレクター・撮影・編集の体制 | ワンストップか外部委託か |
活用・運用提案 | 完成後の配信・改善提案があるか | 成果まで見据えているか |
コミュニケーション | レスポンスの速さ・進捗共有 | 見積もり段階の対応速度 |
重要なのは、動画を作ることだけでなく、動画でどんな成果を出すかまで一緒に考えてくれるかどうかです。配信先の提案や効果測定まで踏み込める制作会社であれば、公開後の改善まで含めて相談できます。
撮影をスムーズに進める社内準備
制作を円滑に進めるには、社内の体制づくりも欠かせません。まず、社内の窓口担当者を一人に定めます。関係部署が多いと意見の集約に時間がかかり、スケジュールが遅れる原因になります。
撮影当日の調整も重要です。営業中に撮影する場合は、利用者への配慮とスタッフの協力体制が必要になります。撮影場所の使用許可や、映り込みに関する許諾の取得も事前に済ませておきます。構成案や絵コンテの段階で社内関係者のフィードバックを集約し、撮影前に方向性を確定させておくと、撮影後の追加撮影を避けられます。
施設紹介動画の関するよくある質問(FAQ)
Q. 撮影は何日くらいかかりますか。
施設の規模やシーン数によりますが、単一の施設であれば1日で完了することが多く、複数の拠点や多くの場面を撮る場合は2〜3日かかることもあります。撮影範囲が決まると、より正確な日数を見積もれます。
Q. スライドショーでも施設紹介になりますか。
写真をつないだスライドショーでも施設の紹介は成立します。ただし、空間の広がりや動線、人の動きといった動画ならではの情報は伝わりにくくなります。空気感まで届けて来訪につなげたい場合は、撮影を伴う動画のほうが向いています。
Q. 費用はどのくらいかかりますか。
施設の規模、撮影日数、ドローンや360度撮影などの手法によって変わります。前掲の事例では、実写の施設紹介動画で100万円台からのものが中心です。正確な金額は、目的と要件を伝えて見積もりを取ると把握できます。
Q. インバウンド向けに多言語対応はできますか。
字幕やナレーションの多言語対応は可能です。海外からの来訪が見込まれる宿泊・レジャー・観光施設では、英語をはじめとする字幕を加えることで、対象国に合わせた展開ができます。制作段階で対応言語を決めておくと、後からの追加もスムーズです。
まとめ
施設紹介動画は、空間の魅力を短時間の疑似体験として届け、来訪・予約・利用といった行動を後押しするコンテンツです。成果を出すための要点を整理します。
- ターゲットと目的を先に定め、伝えるメッセージを1〜3点に絞る
- 撮影は広角・自然光・動線を意識し、編集はBGMや出力先の最適化まで考える
- 業種によって見せるべきものは変わる。事例から自社に近い型を探す
- 外注する場合は、目的・ターゲット・配信先を社内で固めてから依頼する
自社だけで企画から運用まで進めるのが難しい場合は、施設紹介動画の実績が豊富な制作会社に相談するのも有効です。LOCUSでは、宿泊・店舗・介護・医療・レジャーなど多様な施設の動画制作実績があります。目的設定から構成・撮影・編集・活用まで一貫して対応しています。施設紹介動画を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
「LOCUS 会社概要」資料ダウンロード
株式会社LOCUSの動画制作・動画活用コンサルティング、YouTubeチャンネルコンサルティング、シニアードなど、会社や事業全般に関して説明をしている資料です。
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監修者
渡邊 友浩(株式会社LOCUS 事業推進グループ チーフ)
2017年、動画制作・動画マーケティング支援を行うLOCUSに入社。営業としてBtoB/BtoC問わず累計80社以上の動画活用を支援。現在は事業推進グループとして、宣伝会議やデジタルハリウッドSTUDIOをはじめ、企業・団体向けセミナーで多数登壇。現場で培った経験をもとに、企業のYouTube活用やブランディング動画など、動画マーケティングの戦略立案と実践的な活用ノウハウを発信し続けている。




